2008/09/24 (水)

王監督、今季限りでの辞任を発表

王監督(右)が辞任ついての経緯を話しだすと涙を流す竹内COO
王監督(右)が辞任ついての経緯を話しだすと涙を流す竹内COO

 王貞治監督(68)が23日、電撃的に今季限りでの辞任を発表した。日本ハム24回戦(ヤフードーム)の試合後、福岡市内のホテルで緊急の辞任表明記者会見を開いた。一昨年の胃がん手術に伴う体力的問題と、5位に低迷するチームの成績不振の責任を取る形で辞任を決断した。
 王監督「9月に入って、信じられない戦い、14年間の中でも考えられない戦いが続いた。今日もご覧いただいた戦いで、そういうものを変える大きな動きが必要だと。これは大きな転換期。監督交代しなくてはいけない、と」
 20日の西武戦の試合前、竹内COOに辞任の意向を伝えた。指揮官の健康状態がチームに及ぼす影響は予想以上だった。9月に入り、チームは2位から5位に大失速。球団側は22日夜まで慰留に努めたが、王監督の意志は固かった。この日の午前8時30分前後に孫オーナーに電話で正式に辞任を申し入れ、了承された。
 王監督「選手を辞めるときも葛藤(かっとう)があった。辞める、いやまだやれると。今回もすごく似た心境だった。選手のときは、昭和55年に優勝していれば、次の年もやったと思う。4番バッターとしての職務を果たせていないというのが、かなりの部分を占めていた」
 95年に就任以来、20年連続Bクラスのチームで、日本一2回、リーグ制覇3回を達成した。06年の第1回国別対抗戦ワールド・ベースボール・クラシックでは日本代表を率いて、世界一に上り詰めた。「プロ野球に入って50年、いい野球人生でした。1つの道にこれだけどっぷりつかって、心をときめかせて68歳までやれたことは、とても幸せでした」。巨人長嶋監督の勇退から7年、球界を支え続けた「ON」が、ついにグラウンドから消える。

 

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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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