ドラフト会議(新人選手選択会議)とは、プロ野球において新人選手獲得のために行われる会議です。ドラフトという名前が付くものには新人選手選択会議の他に、育成選手を選択する「育成ドラフト」や球団の合併などに伴って所属選手を分配する「分配ドラフト」がありますが、今回は「新人選手選択会議」についてご説明します。
ドラフト会議で指名することができる選手は過去に日本のプロ野球球団に入団したことのない選手のうち
(1)日本国籍を持っている
(2)日本の中学校、高校、これに準ずる学校に在学した経験を持つ
(3)日本の大学とこれに準ずる団体に在籍した経験を持つ
のいずれかに該当する選手となります。また日本の学校に在学中の選手の場合、ドラフト会議の翌年3月に卒業する見込みであること、大学の場合は4年間在学している選手でなければいけません。
上記の条件を満たしている選手のうち、さらに高校生の場合は「日本高校野球連盟」に「プロ志望届」を提出している選手で
なければ指名できません(2006年より)。
また大学生も同様に2007年から「全日本大学野球連盟」にプロ志望届の提出が義務付けられました。
では社会人チームに所属する選手の場合、ドラフト会議ではどのような扱いになるのでしょうか?
社会人野球チームに入部した選手については
(1)中学卒業もしくは高校卒業での入部の場合は入部後3年間は契約できない
(2)(1)以外の選手の場合は2年間は契約できない(ただし、所属チームが廃部または休部となった場合を除く)
となります。
国内の独立リーグ所属選手の場合、社会人野球と同様に扱われますが、プロ志望選手については「所属初年度」から指名をすることができます。これは四国アイランドリーグ(現四国・九州アイランドリーグ)が発足し2005年に、四国アイランドリーグからの要望を日本プロ野球機構が受け入れたことによります。これはその後発足したベースボール・チャレンジ・リーグに対しても踏襲されました。
日本のプロ野球に所属することなく直接海外のチーム(メジャーリーグや独立リーグなど)に在籍した選手の日本球団への入団についてもドラフト会議での指名が原則として義務付けられています。
また、プロ野球志望届を提出したドラフト対象選手が、ドラフト会議での指名を拒否して外国の球団と契約を行った場合、高校生は帰国から3年間、高校生以外は2年間ドラフト指名凍結となり、ドラフト指名を行うことができません。
では、ドラフト会議での指名はどのような方法で行われるのでしょうか?
1巡目の指名はドラフト会議に参加する全球団が同時に選手を指名します。その結果、指名が重複した場合は球団で抽選を行い、交渉権獲得球団を決定します。抽選に外れた球団については再度指名を行います。ここでも重複した場合は抽選となり、全球団の1巡目指名選手が確定するまで繰り返されます。
2巡目は「ウェーバー方式(シーズン終了時の順位が最下位の球団から指名)」によって選手指名を行います。
3巡目は2巡目とは逆の「逆ウェーバー方式(シーズン終了時の順位の上位球団から指名)」で指名を行います。
4巡目以降は「ウェーバー方式」と「逆ウェーバー方式」を交互に行い、全ての球団が選手選択終了を宣言するまで続けられます。
ドラフト会議によって得られるのは、指名した選手との「契約交渉権」になります。ドラフト会議後、球団は指名した(交渉権を獲得した)選手と入団のための契約交渉を行わなければなりません。契約交渉を行った末、選手契約をできなかった場合、その選手の入団には至りません。
ドラフト会議で獲得した契約交渉権の期限は、ドラフト会議の翌年3月(社会人選手は1月)まであり、その期間内に選手と契約し、支配下選手として公示できなかった場合、その選手との契約交渉権は無効となります。
ちなみに…ウェーバー方式でセ・リーグとパ・リーグの指名の先順に関しては、ドラフト会議が行われる年度のオールスターゲームで勝ち越したリーグが先になります。また、オールスターゲームの結果で決定ができない場合はそのオールスターゲームでの得失点差、それでも決まらない場合は抽選で先順を決定します。