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| 先発の大隣投手は4回を投げ2安打に抑える好投を見せた |
絶不調脱出!大隣憲司投手が復活した。先発で4回2安打無失点6奪三振。昨秋から取り組んできた新球カーブもさえた。キャンプではみずから「絶不調」と表現する不振だったが、昨季までのフォームに戻して復調を果たした。開幕2戦目の21日日本ハム戦(札幌ドーム)に向け、ようやく本調子を取り戻してきた。
投げる前から“本調子”だった。試合前のベンチで、大隣投手はチームメート李ボム浩選手の趙通訳を呼び止め「韓国語で『お会いできてうれしいです』って、何て言うんですか?」と質問。理由はもちろん、始球式を務める女優チェ・ジウさんに話しかけるため。ちゃめっ気たっぷりの本来の姿を取り戻していた。セレモニーが終わると大隣投手に目もくれずグラウンドを去った韓流スターとはまさかの接触なしに終わってしまったが、マウンドではショック?を引きずらなかった。
左腕から放たれた白球が、隣国の強打者たちを次々とねじ伏せる。4回2安打無失点。初回にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)韓国代表の主砲李大浩(イ・デホ)選手を見逃し三振に仕留めるなど計6三振を奪い「自分の思うような投球ができた」と胸を張った。
新球も威力を発揮した。昨秋から習得に取り組んできた110km/h台のカーブを9球試投。うち3球で打者を打ち取った。唯一迎えた4回2死一、二塁のピンチも6番打者を右飛を打たせしのいだ。「ストライクも取れたし、打者も泳ぎ気味になっていた。カーブを投げられれば(緩急がつき)幅も広がる」。試し斬りの成果に自信を深めた。
ようやく絶不調を脱出した。キャンプ中盤の2月11日。「ホンマに腹立つわ」。ブルペン投球を42球で打ち切り、口をとがらせた。いら立ちを隠せない。投球開始時に右足を上げる際、両手を胸の前で構えるフォームを試していたが、直球がシュート回転するなど調子が上がる気配がなかった。みずから「絶不調」と公言。実戦初登板となった20日の紅白戦でも3回5安打4失点と打ち込まれた。
あせらなかったのが功を奏した。「今、ボロボロの方がいい」と自分に言い聞かせ、キャンプ後半から両手の位置も従来通り腰の前へ戻した。「キャンプ終盤は思うような球が投げられた」。自信を取り戻したからこそ、気持ちにも余裕が出てきた。
秋山幸二監督は「いろいろ試しながら自分の投球ができていた」と目を細めた。シーズンでは21日の開幕2戦目を任せられる予定。チームにとっても大隣の復調は大きい。「課題を克服できるように、強い意志を持って臨んでいきたい」。丸刈り左腕の瞳に、強い光がよみがえった。