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| 11回表1死、中越えの決勝本塁打を放った松田選手を出迎えるホークスイン |
不敗神話を打ち砕いて開幕2連勝だ!ホークス松田宣浩選手が、今季チーム1号の決勝アーチを放った。日本ハム戦(札幌ドーム)の延長11回。昨季55試合負けなしの絶対守護神、武田久投手から左中間へ劇的な勝ち越しソロ。昨季、開幕戦で骨折し2戦目から離脱した男が、貴重な1発でチームに2年ぶりの開幕2連勝をもたらした。
打球はグングン伸び、左中間の日本ハムファンの悲鳴の中へ突き刺さった。延長11回。打席に入った松田選手は決めていた。「初球からいこう」。マウンドには昨季55試合不敗のセーブ王武田久投手。内角に来た118km/hのカーブを思いきりたたいた。
松田選手「打席に入る前に、立花コーチから「今日はお前がヒーローになれ」と言われた。ストレートかスライダーを待っていたけど、甘かったので自然に体が反応した。」
今季チーム1号は、王者の絶対的守護神に土をつける千金弾。笑顔でダイヤモンドを一周してベンチに戻ると仲間に、もみくちゃにされた。「ピンチの試合で、ピッチャーが踏ん張って勝ったことは大きい」。4投手の必死の継投に、男として応えた。
昨季は立てなかった開幕2戦目だった。開幕オリックス戦でまさかの右手甲骨折…。3番打者として期待されたシーズンは開幕戦で戦線離脱した。「ケガだけは絶対にしない」。悔しさから今季の1番の目標をそう決めた。それでも、前日20日の今季初打席。内野ゴロで一塁にヘッドスライディングし、ダルビッシュ投手から貴重な2点目をもぎ取った。チームに迷惑をかけた分を取り返すという熱い気持ちが、リミッターを解除していた。
三塁を争うライバル李ボム浩(イ・ボムホ)選手の加入もあり、キャンプでは「30本塁打」を目標にバットを立てて構える新打法に取り組んだ。だが開幕10日前に、バットをかつぐ構えの“旧打法”に緊急修正。試行錯誤の末に出した答えに自信を深める1発だった。
「勝負の年」と位置づけた今季は、徹底的に色にもこだわっている。グラブや革手袋、リストバンドやマスコットバットにいたるまであらゆる道具にピンクを取り入れた。目立つことで自分にプレッシャーをかける狙い。ただ18日に札幌へ乗り込んだ際は、真っ赤なネクタイ。「ピンクがなかったんですよ…。開幕なんで、勝負の赤です!」。プラス思考とおちゃめさが、緊迫した場面で力を発揮できる大きな理由でもある。
秋山幸二監督も「あれがマッチ(松田)の持ち味だから」と、積極性が生んだ1発をたたえた。2年ぶりの開幕2連勝。ヒーローインタビューを終えると松田選手はサインボールを手に右翼席へ全力で走った。そこには、観客席全体の50分の1ほどのエリアで声援を送り続けてくれたホークスファンがいた。まだ寒い札幌を舞台に、松田選手が熱いドラマを演じた。