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見えない場所から、ホークスの未来を描く
試合前のみずほPayPayドーム福岡。
多くのファンがゲートへと吸い込まれていく、その動線のすぐそばで、ひとつの“仕掛け”が静かに動いています。
「ここに、こんな広告があったらどうだろう」
何気ない一言から始まったアイデアが、実際に形になるまでには、時間と、多くの人の手が必要です。
その中心にいるのが、営業本部 営業推進部 商材開発課 課長の相馬さん。
華やかなフィールドの外側で、ホークスの“未来の景色”を描き続ける仕事と、その歩みをたどります。
営業として知った、ホークスブランドの力
2019年に中途入社でホークスに入社後、最初に配属されたのは営業部でした。
前職も営業職で、商社に勤め、アパレルメーカー向けの提案を行っていました。
「前職は、とにかく“人”で勝負する営業でした。
何万社も競合がいる中で、どれだけ相手の立場に立てるかがすべてでしたね」
そんな経験を経て飛び込んだ、ホークスの営業。
そこで実感したのは、プロ野球球団としての圧倒的なブランド力でした。
「正直、最初は“こんな営業があるんだ”って驚きました。
日本にプロ野球チームは12球団しかない。その強さを、肌で感じましたね」
約3年間、営業として多くの企業と向き合ってきました。
営業から営業推進へ。売る前の“仕掛け”をつくる仕事
その後、相馬さんは営業推進部へ。
営業推進の役割は、大きく分けて次の3つです。
● 商材開発
● 商材管理
● 営業管理
現在は、その中でも商材開発課の課長を務めています。
主に携わっているのは営業がスポンサー企業に販売するための広告媒体の開発や協賛メニューの開発です。 中長期の予算を見据えながら、
「来年はどんな商材が必要か」
「3年後、どこに投資するべきか」
を考え、新しいスポンサー商材を形にしていきます。
「営業が提案しやすいように、企画だけで終わらせず、提案書に落とし込むところまでが仕事です」
3年越しで生まれた、入場ゲートLED広告
代表的な取り組みのひとつが、2025年から新たに入場ゲートに新設された円柱型のLEDビジョンです。
「入場ゲートの柱にも広告があったら面白いよね」
そんな一言から、実際に完成するまでにかかった時間は、約3年。
メーカーとの専門用語を使ったやり取り。
オフシーズンしかできない施工。
そして、完成後も続く運用面での調整。
「施工に向けた専門用語が分からない中で、自分で調べたり、社内の人に聞いていきなんとか完成させることができました。
完成してからも、正直いろいろありましたね(笑)
映像が映らなかったり、映ったかと思えばパソコンのログイン画面だったりと。
いろんなことがありました。」
さらに難しかったのが、販売促進のフェーズでした。
実物がない段階で、完成イメージやデモ動画だけを使い、営業が企業へ提案していく必要があったのです。
「実物を見てもらえれば一瞬で伝わるんですけど、それができない。
そこは、営業推進として一番難しいところでした」
△2025年3月に新設したLEDビジョン。イベント開催時にはイベントと連動した映像コンテンツを流すことが可能
有形から無形へ。ホークスの資産を未来につなぐ
みずほPayPayドーム福岡の広告枠は年々埋まり、広告枠を開発できるスペースは限界に近づきつつあります。
だからこそ、次の可能性を探る必要がありました。
「ドームを持っているからこそ、形ある商材は作れる。
でも、そこにはどうしても上限があります」
そこで力を入れているのが、無形商材の開発です。
そのひとつが「> みらいスポンサー」。
子供たちへのスポーツ振興として行っている、野球教室やダンスを通じた 身体を動かす体験を企業が支援することで、企業のブランドイメージ向上につなげることができます。
「選手だけじゃなく、グッズやファンクラブ等のホークスが行う事業すべてが資産です。
それをどう価値に変えられるかを、常に考えています」
無理なく、でも、前へ
働き方について尋ねると、相馬さんは穏やかに答えてくれました。
「今の環境は、とても働きやすいと思います」
スーパーフレックスや在宅勤務制度。
そして、上司との信頼関係があるからこそ実現できる、柔軟な働き方。
「“今日は16時に上がります”って言える環境があるのは、ありがたいですね」
プライベートを大切にしながらも、キャリアは諦めない。
「チャンスをいただけるなら、もっと上を目指したい。
でも、オンとオフをきちんと分けて、長く働いていきたいです」
見えない場所で、ホークスを支える
ファンの目には映らない場所で、何年も前から準備され、少しずつ形になっていく数々の企画。
相馬さんの仕事は、今日のみずほPayPayドーム福岡の風景を、そしてホークスの未来を、支えています。
次に球場を訪れたとき。
何気なく目にするその景色の裏側に、営業推進部の物語があることを、少しだけ思い出してもらえたら嬉しいです。