2017/05/13 (土)
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超満員の熊本で躍動!柳田選手「優勝で、恩返しを」

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【5月13日(土) ホークス3-2イーグルス 熊本・藤崎台】

昨年の熊本地震発生後初めてだった熊本市・藤崎台球場での主催試合は、スタンド超満員の12,922人の来場者が詰めかけた中で行われました。

試合前にはホークス選手会が招待した南阿蘇西小学校の生徒20名との記念撮影が行われ、柳田悠岐選手とサファテ投手に加えて当初予定になかった高谷裕亮選手、今宮健太選手、中村晃選手、上林誠知選手も参加して、子どもたちとの交流の時間を持ちました。

高谷選手は昨年12月にパ・リーグ6球団共同事業による復興支援で同小学校を訪ねており、久しぶりの再会となりました。「一緒に遊んだり給食を食べたりましたね。給食のときに目の前に座っていた男の子とも会えました。あの時、歯が抜けて、びっくりしたんですよ! もう大人の歯が生えていて、また時間がたったんだなって実感しました」。

藤崎台球場の入場ゲートでは、来場者全員に「熊本を、野球で元気に!」リストバンドを配布。両チーム選手も着用して試合に臨みました。また、試合球には特別に「くまモン」と日付が刻印されたものを使用。試合球、リストバンドには出場選手のサインを入れて、選手提供の野球用具と併せて後日、震災復興チャリティオークション実施する予定です。

そして始球式には熊本出身で、今年2月に熊本初の世界チャンプとなったボクシングWBO世界ミニマム級王者の福原辰弥選手が登場。チャンピオンベルトとともにマウンドに上がりました。福原選手は熊本のジムから史上初めて世界王者となりました。競技は違えども、スポーツを通じて熊本に元気を送る姿、そして九州から世界一へ、これはまさしくホークスも同じです。投球はワンバウンドとなり福原選手は苦笑いでしたが、スタンドからは大きな拍手が沸き起こっていました。

試合は柳田選手の先制2点二塁打がいきなり初回に飛び出し、その後接戦となりましたが、最後はサファテ投手が無失点で締めて3対2で勝利しました。

工藤公康監督は「よかった。最後は1点差でハラハラしたけど、勝つのを見せられたことが本当によかった」とホッとした様子。柳田選手は、5月の月間打率1割台の不調でしたが、今季初の3安打猛打賞と大活躍を見せました。

この試合前日に益城中央小学校を訪問。そして試合前も南阿蘇西小学校の児童たちとの触れ合いの時間を持つ中で、気持ちに変化が生じました。

「みんなの笑顔やひたむきな姿を見てたら、打てないことなんてどうでもいいと思えた。今日も南阿蘇西小の子どもたちと会って、みんなすごく元気で、笑顔で、逆にパワーをもらった。藤崎台の声援もすごかった」

この恩返しはもちろん野球で、そして秋のシーズン優勝と日本一という形を届けること。「自分の実力というより、熊本の人たちのおかげで打てた。恩返しをしないと」と心に誓い、藤崎台球場を後にしていました。

2017年5月13日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)

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