2017/11/04 (土)
選手

悲願の日本一奪回!工藤監督、感無量の胴上げ

日本一のビールかけ

今年3度目となる歓喜のビールかけは、最高に盛り上がりました。
まず会場に工藤公康監督やコーチをはじめ選手やスタッフらが大集合。壇上では最初に後藤芳光球団社長兼オーナー代行が「社長に就任して4年目になりますが、一番しびれた試合でした。日本一になって皆さんの熱い涙を見て、皆さんも同じだったのだと。感無量です」と挨拶。
続いて王貞治球団会長も「本当に素晴らしかった。こんなに涙が出た日本シリーズの優勝は私も初めて! みんなの顔を見てもらい泣きしてしまいました。歴史に残る、ファンの皆さんの脳裏にも焼き付いたと思います」と声を詰まらせながら話しました。
さらに工藤監督も「みんなありがとう! 本当にありがとう! オマエら、すごい! 去年本当に悔しい思いをして、みんなその思いを持ってくれて達成できた優勝だった。本当にうれしく思う。何度泣いたか分からない。みんなの思いが伝わってきた、素晴らしい一年でした」と最高の笑顔を見せていました。
そして長谷川選手会長が乾杯の音頭。「ワンダフルホークス、うーワンダホー!」の掛け声とともに歓喜のビールかけがスタートしました。
用意されたビール3000本、コーラ480本と日本酒4樽+一升瓶60本(140本相当)が一気に噴き出され、歓喜の泡となりました。

日本一共同会見に工藤監督「日本一になれて幸せです」

ヤフオクドーム内のプレスカンファレンスルームにて、日本一共同会見が行われ、工藤公康監督、内川聖一キャプテン、シリーズMVPサファテ投手の3名が出席しました。

工藤監督

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――すごい日本シリーズでした。
「すごかったです。自分の現役時代を含めて、こんな緊張してドキドキハラハラした日本シリーズはなかった。日本一になれて幸せです」

――最後サヨナラの瞬間は?
「正直頭真っ白で、次に勝った喜びがわいてきて。もう泣かないと決めていたけど、思わず、一瞬にして苦しかったことが頭をよぎって、涙してしまった。選手たちが強い気持ちを持って勝つんだとやってくれたことがこの結果につながった。感謝しています」

――9回の同点劇は
「いや…、もう絶対に打ってくれると。すいません、確信めいたものがありました。その辺は分からないけど、やってくれると。打球が飛んだとき、素晴らしい、さすがだな、と思って見つめていた。さすがキャプテン」

――サファテ投手は3イニングを投げました
「2イニングは予定していたけど、3イニング目も行くと言ってくれた。今日は、サファテ投手にかけよう、絶対に勝とうと思って、送り出した」

――ベイスターズはどのようなチームでしたか?
「本当に、投げ込んでくる一球が思い切ってくる。打つ方も思い切ってくる。ラミレス監督は素晴らしいチームを作ったと思う。正直、心のどこかで7戦目までもつれるんじゃないかと思っていた。それを押し殺して今日戦いました。日本一が叶って良かった。最後は『素晴らしいチームを作りましたね』と言って握手をしました。本当に強かった」

――ホークスの強さとは?
「最後まであきらめない。9回3アウトのコールまで、つないで。つないで。一年間やった野球を最後も出してくれた」

――福岡での日本一の胴上げでした。
「本当に1年間熱い声援を送っていただき、どれだけ選手の力になったか。ホームでの勝率考えたら、声援なくして考えられない。CSも連敗スタートだったけど、声援の後押しがあって、本来の自分たちに戻れた。日本シリーズも福岡に戻って、明るく楽しく、そして粘り強くやってくれたのも声援の後押しがあったから。1年間、本当にありがとうございましたと言いたい」

内川キャプテン

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――お立ち台では監督から「最高の男です」との言葉がありました。
「その試合のヒーローではないのに、あそこに呼んでもらえた。嬉しかった。個人的に怪我で、いない期間長かった。チーム全員が日本一になるチャンスをくれた。結果で恩返ししたいと思ってた。気持ちと結果が伴って、良かった」

――9回の打席は?
「どうにかしなきゃいけないと思ってた。1点負けてる状況でデニス(サファテ投手)が投げた。今日は勝ちにつなげたいと。(山崎投手とは)初めての対戦ではなかったので、イメージがあった。気持ち的に余裕があった」

――同点のホームランになりました。
「CSの時は、正直出来過ぎとおもってた。そんなにホームランを打つタイプじゃない。一度捨てないと。日本シリーズでは、一番いい時に一本出てくれた。みんなの何とかしようという気持ちが、バットに乗り移ったのだと思います」

――11回裏の攻撃前には円陣の声出しをしていました。
「あそこまでやって負けたら損と思った。デニスが3イニングも行ってくれた。ここまで頑張ってくれたなら1点と取ろう。投手も円陣に入っていたけど、そのような話をしました」

――相手は古巣のベイスターズでした。
「僕がいた時、ファンの皆さんには日本一になる夢を持ってもらう機会なかった。そこまで押し上げてくれたベイスターズの皆さんに感謝したいです。シリーズ開幕前に『古巣、古巣』と言われたけど、僕らは勝たないと日本一になれない。終わってから考えればいいと思ってた。試合には勝ちましたけど、左ピッチャーの皆さんにはやられてばっかりという印象。手ごわかった」

――ファンの皆さんへ
「1年間の応援は本当にありがたかったです。去年優勝できなかった時点から、これを目指してやってきた。報われて良かった。ここぞという試合(CSファイナル第3戦)の円陣に監督入ってくれた。ありがたかった。この後はビールかけ。もう一度喜びを爆発させたい」

サファテ投手

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――日本一になりました。
「2014年、2015年と日本一になったけど、今回は忘れられない優勝になった。ベイスターズはタフなチームで苦しめられたけど、地元の福岡に帰ってきてことで、勝てると思っていた」

――MVPに輝きました。
「本当に光栄なこと。今日は自分が9回に行って、何とかしてくれると思っていた。同点になってからは、自分が行けるところまで行けば必ず点を取ってくれると思っていた。その通りになって嬉しい」

――3イニングを投げました。
「疲れましたし、監督にはこれっきりにしてもらいたいね(笑)。まあ、これで決まってよかったです」

――今年、リリーフ陣は本当に完璧な仕事をしました。代表してひと言。
「毎日努力を惜しまない、素晴らしい仲間たちだった。先発陣も含め、最高の投手陣です。そういうみんなと野球が出来るのが楽しくて、毎日球場に来ていました」

――ファンの皆さんへ。
「日本一のファンの皆さんだと思う。福岡でも遠征先でも、熱い声援を送ってくれます。今日も熱い声援があると思っていたし、11回表の最後のアウトの時の大声援は凄かった。その裏に、点を取ってくれると思った」

日本一奪回に工藤監督「最高の気分でした」

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悲願だった日本一奪還を成し遂げました。激闘続きだった「SMBC日本シリーズ2017」は、この第6戦も延長11回までもつれ込む大激戦となりましたが、最後は川島慶三選手がサヨナラ打を放って、2年ぶり8度目となる日本一を果たしました。
超満員で大歓声が包むヤフオクドームの真ん中で、7度華麗に宙を舞いました。
そしてお立ち台で日本一監督インタビューに応えました。

――今の率直な気持ちは?
「いや、もう、苦しかったです。3連勝した後に2つ負けて、選手もそうだったと思いますけど、僕自身も勝たなきゃいけない、負けられないっていう中で、選手たちが実力以上の力を出してくれて、強いホークスをこのヤフオクドームで、ファンの皆さんの前で出せたことが何よりも幸せです。ありがとうございます」

――胴上げされたときの気持ちは?
「今までにない、最高の気分でした。選手たち、ありがとう!」

――どんな気持ちで試合を見ていましたか?
「必ず勝つ、と。3点取られたときも、絶対追いつくんだと、追い越すんだと、ここで決めるんだと。もう選手を信じて、ひたすら選手を信じて、采配を振るってましたけど、すごい、この負けてる状況の中で…。内川キャプテン! キャプテン!

(ここで内川選手がお立ち台に呼ばれる)

最高の男です。皆さん拍手をお願いします!」

――せっかくですので内川選手も一言
内川選手「いや、ちょっと興奮して、みんなで裏で騒いでたんで、監督が何をしゃべっていたのか聞いてなかったんで、突然呼ばれてびっくりした(笑)。今年はシーズン中に怪我をしまして、日本一になるチャンスをチームのみんなが作ってくれたシリーズだと思っていたので、最後に日本一という形で終われてよかったと思います。みんな本当ありがとうございます」

――改めてファンにメッセージを。
「今年スローガンに掲げた『1ダホー!』。心を1つに、チーム1つに、九州を1つに、日本一を奪還しようと、その思いでやってきました。日本一になりました! 達成できました。本当にありがとうございました! ケイゾー(川島慶三選手)、よく打ったぞ!」

また、工藤監督の胴上げに続いて長谷川勇也選手会長、鳥越裕介コーチ、サファテ投手、内川聖一選手、清水将海コーチ、川島慶三選手も宙を舞いました。
MVPは1勝2セーブのサファテ投手が輝き、優秀選手賞には第6戦の劇的同点本塁打や過去2戦で先制打を放った内川聖一選手、第1戦から第3戦までいずれも初回先頭安打&先制ホームの柳田悠岐選手が選ばれました。

悲願の日本一奪回!工藤監督、感無量の胴上げ

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「1ダホー!」を合言葉に、一つに結束したホークス。

日本一奪回の夢をついに成し遂げました。

11月4日(土)、ヤフオクドームで行われた「SMBC日本シリーズ2017」の第6戦でベイスターズに4x対3で勝利し、今シリーズを4勝2敗で制しました。ホークス(南海、ダイエー時代も含む)の日本一は2年ぶり8度目となります。

今年3度目の胴上げで、華麗に宙を舞った工藤公康監督。このシリーズに向けては「ホークスがやって来た戦いをしたい」と話していました。その言葉どおり、初回から先制攻撃を仕掛け、盤石のリリーフ陣が素晴らしいピッチングを見せて、接戦を勝ってきました。

また、「明るく、楽しく、真剣に」とベンチでは選手たちが常に声を張り上げてムードはずっと最高潮。プロ野球歴代5位の94勝を挙げたレギュラーシーズンから、さらに一段とたくましく、勢いも増したホークスの姿がそこにはありました。

今年のスローガンは「1ダホー!」。リーグ優勝と日本一奪還を目指し、チームが『1(一)』丸となって、『1』番を目指し戦うという強い意志の表れでした。チームとファンも『1(一)』体となりともに戦ってきました。

いま、ここに、ワンダフルホークスの夢が結実しました。

2017年11月4日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)

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