2018/10/07(日)選手

本多選手は最後まで、全力で駆け抜けた~引退試合

さらば背番号46、ありがとう本多雄一選手。
10月6日(土)のライオンズ戦(ヤフオクドーム)で、本多選手が引退試合を行いました。プロ1313試合目の出場は、「1番二塁」でのスタメン出場でした。

1回裏、「普段と違うタイミングで登場曲が流れたので驚いた」。いつもはドリカムの「何度でも」のサビ部分だけでしたが、この打席だけは曲の冒頭から流れヤフオクドームに響きました。第1打席は遊ゴロに倒れるも、第2打席は四球で出塁。「盗塁を決めたい」と、次打者上林誠知選手の時に「13年間で最高のスタート」を切ったと思われましたが、まさかの上林選手への死球で通算343個目の幻に。これには本多選手も苦笑いを浮かべていました。「でも、あのスタートが切れたし、走った時の歓声も耳に届いた。それで良かった」。

7回裏、第4打席でライト線へ三塁打。そして8回裏は味方打線がつないで5打席目が回ってきました。「ほとんど打ったことのないショートの頭の上をライナーで超える、基本どおりのバッティングが最後に出来た」。打球は左中間を破る二塁打となりました。

三盗を期待する歓声も上がりましたが、「そこまでやっては失礼。ライオンズも僕の引退試合と分かった中で、直球勝負をしてくれたりしていたし」と最後の最後まで、やはり本多選手は真摯に野球と向き合っていました。

試合後は引退セレモニーが行われ、マイクの前に立ち挨拶。「チーム一丸となって戦うホークスはとても素晴らしいものでした。いつも盛大に応援してくださった応援団、大勢のファンの皆様ありがとうございました。『走れ、走れ本多』コールがいつも背中を押してくれました」とライトスタンドに向かって深々と一礼する姿は、まさに本多選手の人柄を表したシーンでした。王貞治会長や工藤公康監督、泣きじゃくった松田宣浩選手、2人の愛娘から花束を贈られた本多選手も顔をくしゃくしゃにして泣き、最後は場内を1周。そして仲間たちに手で10回の惜別胴上げが行われました。

引退会見で、この引退試合について「最後の1試合になると思うと寂しい。だけど、今まで野球をしてきて、心の底から楽しいと思ったことはそんなにない。最後の引退試合は思う存分楽しんで、感謝の気持ちを持って、試合に臨みたい」と話していました。

それを終えた本多選手は改めて言いました。
「心の底から楽しめました。思う存分楽しんで、やりたいようにやれました。盗塁はしたかったけど、三塁打と二塁打で思いっきりグラウンドを走ることが出来た。良い一日になりました。本当にありがとうございました」

プロ13年間の通算成績は、1313試合出場、4673打数1289安打、打率.276、15本塁打、347打点、342盗塁でした。

2018年10月7日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)

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