11月20日(火)、今年度のプロ野球の発展に最も貢献した人物に贈られる「正力松太郎賞」に、工藤公康監督が選出されました。
受賞は現役時代の1987年(当時ライオンズのエース左腕として日本シリーズMVPの活躍)、監督就任初年度の2015年(リーグ優勝、日本一)に続き3回目となりました。
工藤監督は以下のように、喜びの声を寄せました。
「大変栄誉な賞を頂くことができ、正直、びっくりしています。他にも、受賞にふさわしい監督・選手がいるなかで選んで頂けたのは本当に光栄なことだと思いますが、この賞はチームに頂いた賞だと思っています。
今シーズンは、リーグ2位という悔しい結果に終わり、リーグのチャンピオンチームである西武ライオンズに挑戦し、倒すという強い気持ちでチーム一丸となってクライマックスシリーズを戦うことができました。
そして、日本シリーズでは、セ・リーグのチャンピオンチームである広島東洋カープに対して、パ・リーグ代表チームとして、最終目標である『日本一』にむけて、選手たちが本当によく頑張ってくれたと思っています。
日本一を勝ち取りたいという思いをコーチの皆さんや選手たちとも確認しあい、戦い続けたことで、苦渋の決断や選手に苦しい思いをさせてしまうなど負担を掛けることも数多くありました。
しかし、日本一を果たしたときに、選手みんなや周りの人たちが本当に喜んでくれ、みんなで一つになって戦うことができて本当に良かったなと思いました。今年ほどたくさんの人の関わりと頑張りがあってチームが成り立っている事を実感したことはありませんでした。球団職員・チームスタッフの皆さんにも感謝しております。来シーズンも、そしてこれからも、この栄誉ある賞に恥じることのないよう、微力ながら野球界に貢献して行きたいと思います」
2年連続日本一を目指して戦ったクライマックスシリーズ、日本シリーズでは工藤監督が積極的な采配を振るいました。「第2先発」の起用や試合毎に変えたスタメン、内川選手のバントなどが的中し、チームを勢いづかせました。
また、例年以上に選手たちともコミュニケーションを濃密にして、チーム一丸の思いをさらに強くして戦ったことで「もう1頂!」の夢を果たしました。
来季は球団初の3年連続日本一、そしてパ・リーグ優勝奪回を目指す大切なシーズンとなります。
2018年11月20日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)