2018/11/30(金)選手

城所選手が引退表明「思い出は初出場」

今季まで15年間、ホークスひと筋でプレーしてきた城所龍磨選手が11月30日(金)にヤフオクドームで会見を行い、今季限りでの現役引退を表明しました。

城所選手は2003年ドラフト2位で福岡ダイエーホークスに入団。持ち前の俊足と強肩で徐々に出場機会を増やしていきました。試合終盤の守備固めや代走が主な役割。ホークスのリードを守りきる場面で登場する機会が多く、野手版の「勝利の方程式」としてたくさんの勝利に貢献してきました。

また、ベンチで準備をしながら出番を待つことから「キドコロ待機中」のキャッチフレーズで人気を博しました。その中、2016年の交流戦ではスタメン出場の機会を勝ちとり、打率.415、5本塁打、12打点、6盗塁の大活躍で見事交流戦MVPの栄冠に輝きました。

しかし、2017年は出場2試合、2018年は41試合と減少。今季限りでのホークス退団が決まっていました。

以下、会見の主な一問一答です。

【冒頭に城所選手から挨拶】

「本日、15年間の現役生活を終えることを決断しました。15年間、苦しい時が多かったですけど、家族や両親、ファンの皆様、球団の方の支えがあってここまで出来ました。本当にありがとうございました」

――今のお気持ちを改めて。
「戦力外になってから、次の球団の道を探して頑張って来たんですけど、僕の中で11月いっぱいで声がかからなければ現役を引退しようと強く決めていました。この日が来たなという思いです」

――期限を設けた理由は?
「僕の性格上、待って、複雑な気持ちでいるのが耐えられない性格なので。区切りはしっかりつけて、新たな気持ちで第2の人生をスタートさせたいという思いが強かった。この世界は必要とされないと、僕の思いだけでプレー出来ない。家族と相談し、家族のことを第一に考えて決めました」

――奥様からはどんな言葉を?
「妻は『お疲れ様』と。15年間の10年間くらいずっと一緒にいて、僕が怪我も多かったのも見てきた。手術も4回も球団にさせて頂いた。そのたびに復帰も待っていただき、2015年なんて一年間で2度も行った。それでも待ってくれた。それが2016の交流戦に繋がったと思う。感謝しかない」

――チームメイトにはどのような報告を?
「入団の時から一緒にやってきた明石(健志選手)と金子(圭輔)広報には連絡しました。他にも連絡しましたが、報道を見て知ってしまった選手もいたと思います。明石からも『お疲れ様』と。明石には頑張ってほしい。僕ら(同期の)2人の思いも彼に託したい。長くプレーしてほしい」

――ホークスのチームメイトへの思いは?
「枠の世界、実力の世界なので、全員が活躍することは難しいと思う。でも、僕はホークスのユニフォームを着ている選手全員に活躍して、幸せになってほしいと思っています。そしてチームが勝つことによって裏方さんや球団の方も幸せになれると思う。チームが勝てるように選手が頑張って、みんなを幸せにしてほしい」

――15年間、苦しいことが多かったと振り返られていました。
「手術になってしまう怪我が多かった。一年間で2回も手術した2015年は、自分でもダメかなと思った。でも工藤監督が、当時リハビリを行ってた西戸崎に来て『手術をして来季に向けてやったらどうだ』と言ってくれたことで、気持ちがラクになった。次の年は球団、監督やコーチへの感謝の気持ちを持ってプレーをした」

――思い出に残る試合、シーンは?
「初出場ですかね。大道さんの代走で出たんですけど、本間さんの打球が当たって、守備妨害になってしまった。母からメールが来て『最初は失敗からのスタートだね。龍磨らしいね』と。それをすごく覚えています」

――なぜ、そのシーンを?
「それが僕のスタート。忘れることが出来ないし、それがあったから頑張れたと思う。一軍の大観衆の前でプレーをすると、イイ思いもするしツラい思いもする。ほかに初打席も記憶に残っている。また、強いチームだったので優勝もたくさん経験した。他の人では経験できないこともたくさんした」

――何が原動力となり15年間やれたと感じていますか?
「好きな野球が仕事になり、楽しいと思えたのはごくわずかだった。ただ、その中でも家族の支え、両親の思い、そしてファンの皆さんの声援が聞きたくてやっていたと思う。僕は目立ちたがり屋なので、大観衆の前でプレーしたいと思っていた。それが原動力かなと思う」

――福岡のファンへの思いは?
「今33歳で、人生の約半分を福岡で過ごしている。トライアウトでも感じたけど、福岡、九州、ホークスのファンの方に支えられて、応援していただいて、僕の体が動いていたと思う。嬉しかった。感謝の思いしかない」

――今、寂しさはあると思いますが?
「自分の中で描いていたビジョンよりも(引退は)早くなった。でも、いつかは来ること。どんな気持ちになるか想像できなかったし、思い描けなかった。実際に会見をして寂しい気持ちはありますが、決断した以上、今日から第2の人生のスタートです。切り替えるのは得意じゃないと思っていたけど、妻には『切り替え早いね』と言われた。前を向いて頑張って行きます」

――これからについて。
「勉強を教えられるわけでもないし、小さい時から小3までサッカー、小学校4年生からはずっと野球をやってきた。何か野球に携わって行きたいと考えています」

――最後に改めてファンの皆さんへ。

「こんな僕を15年間も応援していただいて、待機ばっかりしてましたけど、ファンの皆さんのおかげで15年間やること出来ました。今日で現役生活は終わりますけど野球に携わって行きたいと思っていますので、これからも城所龍磨をぜひ応援してください。ありがとうございました」

2018年11月30日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)

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