【3月28日（金）　ホークス11－5マリーンズ　ヤフオクドーム】

今年のホークスの強さを見せつける好発進だ。オープン戦の勢いそのままに、鷹打線が火を噴いた。16安打で11得点の猛攻。まだ1試合だが、チーム打率は驚異の.421だ。 序盤は点の取り合い。ホークスに流れを引き寄せたのは、3番・内川聖一選手のバットでした。まずは1回裏。先制を許して嫌なムードの中、2死走者なしからセンター前ヒットで出塁すると、後続も繋がって同点のホームイン。「最初の打席でヒットが出てくれて、いい意味で力が抜けました」。

その後3対3で迎えた4回裏、2死三塁では勝ち越しのタイムリーをライト前へ。これが早くもこの日3本目の安打でした。「繋ごうという意識だけ。今年のホークスはどこからでも点が取れるので」と手応えばっちりの一打でした。

そして、とどめは7回裏の一振り。走者を2人置いて、140キロの直球を見事とらえました。「打った瞬間あまりに完璧すぎて、どういう感じか頭から吹き飛ぶくらい気持ちよかったです」。打球は左翼席中段まで届く、ホークス今季第1号のホームランとなりました。これで、この日の内川選手は5打数4安打、1本塁打4打点の大活躍でした。

試合後はヒーローインタビューで「まさか開幕戦から立てるとは思っていなかったので、ネタを用意していませんでした」と苦笑いしながらも、スタンドのファンと一体となって「俺がやる。」を大唱和。内川選手自身も満足感一杯の最高の笑顔を浮かべました。

昨年秋、ヤフオクドームで行われた「感謝の集い」でのこと。「今年はファンの人、少ないですね」と嘆いていました。そして「4位だからな」とぽつり。今年のオープン戦でも、やや空席が目立つ試合が多く見られました。

「今年のホークスがどういうものなのか、を見てもらうために大切な試合でした。生で野球を見るのが楽しいと思ってもらえるような試合、プレーをするのが選手の役目。今日来られた人たちも、また友達を誘って来てほしい。そういう雰囲気を作り出せるチームでありたいです」

開幕戦、満員御礼の38,561人の大観衆で埋まったスタンドへ、思いを届けた開幕勝利。あと143試合もまた強い気持ちで、ホークスは全力で戦っていきます。