「初物」づくしのニューヒーローが誕生しました。その名は中西健太選手。高卒4年目、22歳の若鷹です。

6月3日（火）スワローズ戦（ヤフードーム）。第1打席でプロ初安打を放ち、「あれで乗っていけました」と気分をよくして迎えた4回裏の第2打席でした。無死一塁、1点ビハインド。「バントかなと思いましたけど、つい先日監督の目の前で、2回連続で失敗したから（苦笑）」。ならばフルスイングしかない。5球目のスライダーを強振。強烈なライナーはそのままレフトスタンドに突き刺さりました。もちろんプロ初本塁打です。
「打った瞬間も、ベースを回るときも、めちゃくちゃ気持ちよかったです！最高の気分です」。
第3打席ではライトオーバーの適時二塁打。王貞治監督も「捕られると思ったが越えたね。スゴイ打球だった」と驚く、初の猛打賞となる一打でした。

プロ野球界には捕手から野手に転向して「強打者」になった選手は多数います。小笠原道大選手（ジャイアンツ）や山崎武司選手（イーグルス）、和田一浩選手（ドラゴンズ）はその代表格です。その道を歩み始めた中西選手も大きな目標を抱いています。

「コンスタントに打率3割を残せる選手になりたいし、長打力でも勝負したい。ホームランを打つと気持ちいいから。そうなると、三冠王を獲れる打者ですね」。

1軍で放ったホームランはやはり最高の気分でした。
「この気持ちを何度も味わえるように、これからもがんばります」。
真っ黒に日焼けした顔に、白い歯が輝いていました。

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