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FA問題を当面封印してプレーに集中する多村選手は、練習中フリー打撃で調整する |
国内フリーエージェント(FA)権を保有する多村仁志選手が8日、プレーオフ終了までFA権に関する結論を封印し、チームの逆転日本一に貢献する決意をみせた。多村選手は「11日に権利は取れますが、まだ、シーズンが終わっていないし、自分としてはCS(クライマックスシリーズ)を勝ち抜き、ここ(福岡)で日本シリーズをやることしか今は考えていません」と話し、まずはグラウンドでの戦いに集中する姿勢を貫いた。
多村選手は今季、右肩痛のため開幕から出遅れ、5月22日に1軍登録。ここまで92試合出場で、打率2割8分6厘、17本塁打、57打点をマーク。交流戦Vに貢献し、チームの2年ぶりAクラス入りに一役買った。昨オフは国内FA権を保有しながら宣言せず、1年契約を結んでいる。
多村選手にとっては、11日の最終戦は節目の1日となる。今季の1軍登録日数は143日となり、昨季終了時に8年2日のFA資格日数を持つ多村選手にとっては、海外FA権を満たす日にもなる。類い希な野球センスと長打力を秘めるスラッガーだけに、今後の動向は注目を集めそうだ。
「(秋山幸二)監督も(日本シリーズで)もう1度、福岡に帰ってくると言われている。体も痛いところはないし(出場の)準備はできています」と多村選手。まずは、自身初となる日本一へ闘志をのぞかせていた。