2010/04/26 (月)

王会長、アマ野球チェックを解禁

早大対明大戦を観戦した王球団会長
早大対明大戦を観戦した王球団会長
王貞治球団会長が25日、アマ野球チェックを解禁した。神宮球場で東京6大学野球2試合を視察。ドラフト最上位候補の早大・大石達也投手(4年=福岡大大濠)の投球を確かめ、次回は同大の斎藤佑樹投手(4年=早実)視察に意欲をみせた。王会長は逸材揃いの今秋ドラフトまでにアマ野球視察を精力的に行う方向。ドラフト候補生総点検へ、この日が第1弾となった。

王会長の表情は天候と同じように晴れ渡っていた。監督時代にも神宮球場は訪れているが今回はスカウト活動の一環。「久しぶりに大学野球を、今までと違った目線で見ることができた」。第1試合の40分以上前に球場入り。小林取締役、小川スカウト部長らと貴賓室で6時間以上も熱視線をグラウンドに送り続けた。

最大の収穫は、ドラフト最上位候補の1人、早大・大石投手の生観戦。6回裏途中に登板し、本調子ではなかったが、直球の最速は155km/hを計測。「点を取られる、取られないではない。いいボールを投げているか。彼は頼もしい。次は走者のいないところでの投球を見たい」。最大級の賛辞を贈った。

次の収穫を求め、動き続ける。「スケジュールが合えば、また機会を見て来たい」とし、多忙な日程の合間をぬってのアマ視察恒常化を宣言。早大・斎藤投手について「本来は見たかったのだが。見られなくて残念。彼は試合がつくることができる。進化している」とエールをおくるなど“視察ターゲット”に定めていることをうかがわせた。

さらに「今年は評価のいい投手が多い」。関東では中大・沢村投手、法大・加賀美投手、明大・野村投手、立正大・南投手ら、関西では佛教大・大野投手と逸材が並ぶだけに、総点検も視野に入れている。スケジュール上、視察が無理でも、ドラフト有力候補の映像データを今後の編成会議を通じてチェックするつもり。本格観戦の第1弾を終え「いろいろな選手を見たいね」。来月20日に70歳を迎えるが、王会長の情熱と行動力に衰えはない。

王会長は、高校野球視察にも前向きだ。今回は東京6大学野球となったが「高校野球にも行きたいと思っています」とコメント。これまでも「本当はセンバツにも行きたかった」と話しており、今後本格的に検討されることになりそうだ。また、この日は貴賓室での観戦となったが、スタンドからのチェックにも意欲的。「ネット裏で、一番前で、集中して見られるようになればね」。将来的にアマ野球視察が恒常化され、混乱を避けられる状況になれば、バックネット裏観戦となりそうだ。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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