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延長10回裏無死、ペタジーニ選手は中越えに1号サヨナラ本塁打を放つ |
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延長10回裏無死、ペタジーニ選手(中央)は中越えに復帰1号サヨナラ本塁打を放ち今宮選手らナインに迎えられ笑みを浮かべる |
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延長10回裏無死、ペタジーニ選手(右)は中越えに復帰1号サヨナラ本塁打を放ちナインに迎えられ笑みを浮かべる |
ペタジーニ選手が日本復帰1号となるサヨナラ弾を放った。横浜戦3-3の延長10回先頭の打席で、真田投手からバックスクリーン右へたたき込んだ。日本でのアーチは、巨人時代の04年10月1日ヤクルト戦(神宮)以来2077日ぶり。負ければ交流戦3連覇が消滅していた試合で、チームを踏みとどめた。
ついに出た!146km/h直球をフルスイングした瞬間、忘れかけていた快感が手のひらから全身へ突き抜けた。ペタジーニ選手はバックスクリーンに飛んでいく自身の打球を見ながら、両手を4度たたいてガッツポーズ。こぶしを握りしめて悠然とダイヤモンドを1周した。日本復帰1号は、あまりに劇的な1発。サヨナラのホームを踏むと、仲間にもみくちゃにされ、少年のような笑顔を浮かべた。
ペタジーニ選手「ホームランは何本も打っている。あの感触なら、入る確信はあった。日本に戻ってきたことがうれしい。」
格別な1発だ。日本でのアーチは巨人時代の04年10月1日ヤクルト戦(神宮)で高山投手から放って以来、2077日ぶり。昨季は韓国でプレーしていたが、ソフトバンクに入団が決まるまで8ヶ月近くトレーニングをしていなかった。それでも、こう言い切る。「ホークスとサインした時点で、結果を出す自信があった。自信が無ければ、サインせず今ごろ自宅のソファで寝ながらテレビを見ているよ」。ヤクルト、巨人で通算223本塁打を放った長打力が、さびついてないことを示してみせた。
チームの窮地を救った。この試合で負ければ、交流戦3連覇が消滅していた。秋山幸二監督は「目覚めたね。ペタちゃん。助かった、ナイスホームランだった」とほおが緩みっぱなし。獲得に携わった王貞治会長も「文句なしだよね。待望久しい1発。それが彼らの魅力だからね。ペタジーニといえば本塁打。チームにとっても彼にとっても大きかったね」と、自分のことのように喜んだ。
オフだった8日は新神戸駅から午前6時13分発の始発の新幹線に乗り、福岡で待つ最愛のオルガ夫人のもとへと急いだ。7日の阪神戦は4三振。「8日は、妻とリフレッシュできたのがよかった」。待望の1発を、24歳年上の妻に感謝した。「常に上を見ている。まだ最高(の状態)だとは思ってない」。目覚めたペタ砲が、6年ぶりの日本で暴れまくる。