2010/06/16 (水)

多村選手、歴代最高打率での交流戦首位打者をほぼ手中に

5回表2死、多村選手は右越え本塁打を放つ
5回表2死、多村選手は右越え本塁打を放つ
リーグ戦もオレに任せろ!多村仁志選手が、歴代最高打率での交流戦首位打者をほぼ手中に収めた。交流戦ラストとなった横浜戦(横浜)で、3試合連発となる13号ソロを含む2安打。トップに立つ交流戦打率を、両リーグ歴代最高となる4割1分5厘にまで伸ばした。チームは5連勝を逃し交流戦は13勝10敗1分で終了したが、絶好調男が、首位西武相手に18日から再開するリーグ戦でもチームを勝利へと導き続ける。

「打ち出の小づち」とはこのことだ。5回表の第3打席。多村選手が、横浜先発加賀投手が投じた初球の外角直球を軽く振り抜く。軽いスイングとは裏腹に、打球は右翼席中段に着弾。「完ぺきでした」と振り返った1発は、12日の巨人戦から3試合連続となる13号ソロ。味方が4点を先制された直後に、柴原洋選手のソロに続く1発を放ち、沈みかけたチームを鼓舞してみせた。

まだ見ぬ優勝のためだけに、打ちまくる。第1打席でもチーム初安打となる左前打を放つなど2安打。23試合出場した交流戦で、4番も9試合務めながら打率4割1分5厘、7本塁打と驚異的数字を残した。交流戦の歴代最高打率は09年に日本ハム高橋選手がマークした4割1分1厘。「数字は関係ない。チームが勝つかどうか。塁に出よう、走者をかえそうとしか考えてない」。16日に行われる日本ハム-中日戦で交流戦は全日程を終了するが、首位打者は確定的。それでも過去15年間で経験のない「優勝」の2文字しか頭にない。

交流戦歴代最高打率を、この球場でマークしたのも偶然ではないかもしれない。07年の移籍以来、かつての本拠地・横浜スタジアムでは公式戦初アーチ。今でも横浜ファンから声援を送られる。
「ありがたい。声もかけてくれるし、励みになる」。ファン以上に力を与えてくれるのは家族の存在だ。12号アーチを放った13日の巨人戦後には、ひとりチームを離れ横浜の自宅に戻った。「家族と過ごせてリフレッシュできた。家族にパワーをもらった」。関東遠征時などでしか会えない夫人と3人の愛娘にもらった力を、しっかりとバットに乗せた。

多村選手の打撃に、秋山幸二監督も「(多村が)1番いいね。ずっといい状態をキープしている」とほおが緩む。5連勝は逃したが、多村選手の引っ張る打線に手応えを感じているからこそ。18日からは、1.5ゲーム差で追う首位西武との3連戦でリーグが再開する。多村選手が、そのバットで首位を奪い「優勝」の2文字をつかみにいく。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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