育成の星が輝きました。山田大樹投手が6月24日（木）のファイターズ戦（ヤフードーム）でプロ3度目の先発。8回3分の1を1失点に抑える好投でプロ初勝利をマークしました。育成出身の勝利投手はパ・リーグでは初めてです。

山田投手自身も連敗中だったチームも課題は立ち上がりでした。2回には連打を許しましたが、1本目の安打を打たれた直後に捕手の田上秀則選手が二盗を刺すなど、バックも山田投手を盛りたてました。気づけば8回までゼロ行進。二塁も踏ませませんでした。
育成出身での完封は前例がありません。史上初の快挙に向けて9回もマウンドに上がりましたが、あと2人のところで惜しくも失点。それでも「完封の意識よりも、とにかくチームが勝つこと」と、134球の力投に充実感を感じていました。
プロ初勝利には「正直ホッとしています」。ウイニングボールは実家に送るそうです。
「強い気持ちを持って投げて、結果につながった。大きな進歩だと思います」。

育成から支配下へ。それから1軍昇格。初先発。そして、ついに初勝利をつかみました。次なるステージは――。
「次も勝ちたい。その次も勝ちたい。その気持ちでマウンドに立ちたい。今度は連勝記録を作りたい」。
王貞治会長もかつての400勝投手・金田正一氏の名を挙げて期待を寄せる大型左腕。伝説を作るための第一歩をいま刻みました。