2010/07/04 (日)

和田投手、リーグ単独トップの11勝目を挙げる

7回4安打1失点の好投を見せた和田投手
7回4安打1失点の好投を見せた和田投手
和田毅投手がリーグ単独トップに立つ11勝目を挙げた。7回を4安打1失点。苦しんだ序盤からゲーム中にキッチリ立て直し、オリックス小松投手との投手戦を制した。チームの連敗を3で止め「連敗ストッパー」の面目も躍如。存在感は増すばかりだ。

ユニホームの色は違っても、背番号21の安定感は不変だった。「ヨシッ!」。7回裏の決勝点をベンチ前で見届けると、和田投手は左手でグラブを何度もたたいた。7回を4安打1失点。赤い戦闘服に身を包み、マタドールのように猛牛たちを仕留めた。「体力的にはまだ投げられたけど、私情を捨ててチームに従いました」。リーグ単独トップの11勝目を確信して、8回のマウンドを譲った。

危機管理能力を見せつけた。「序盤は本当に悪くて、どうなるかと思った」。2回に無死二、三塁のピンチを招き、北川選手の犠飛で1点の先制を許した。制球が定まらず、3回までに60球を要した。だが、今年の和田投手は試合中に修正できる。だから勝てる。

和田投手「4、5回からしっくりきた。トップの位置(右足が着地した時の左手の位置)が決まり出してから、球が低めに集まるようになった。去年は(修正が)できないことが多かったけど、今年はできている。」

投球の合間に、自身の感覚を頼りにフォームを見つめ直して微調整を施した。4回から3イニング連続で3者凡退に封じるなど、見事に立て直した。

「連敗ストッパー」として負けられないゲームだった。前日までチームは3連敗。「ここで連敗を止めないと、という気持ちだった」。今季は負けた次の試合に10度先発して8勝2敗。苦しい時こそ頼りになる。秋山幸二監督からも「ずっと安定している。ウチは和田で勝たないといけないからな」と全幅の信頼を置かれる。この日は死球も出さず、5月から続いていた両チームの因縁にも終止符を打つ形となった。

もう1つ、負けられない理由があった。この日は母照子さんの誕生日。試合後にウイニングボールを受け取ると、大事そうにカバンへしまい込んだ。「勝てて良かった。王さんのミュージアムのオープンでもあったので」。勝つべき試合は必ず勝つ。チームにとっても頼もしき“孝行息子”だ。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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