2010/07/12 (月)

秋山ホークス、真価を問われる正念場に突入

4回表1死一、二塁、ピンチに小久保選手から声をかけられる岩崎投手
4回表1死一、二塁、ピンチに小久保選手から声をかけられる岩崎投手
ベンチでぶ然とした表情の秋山監督
ベンチでぶ然とした表情の秋山監督
右腕は勝てず、左腕を打てない-。「魔の組み合わせ」で2位浮上を逃した。先発の岩崎翔投手が5回途中5失点KO。秋山幸二監督は2回の福浦選手に浴びた先制2ランを悔やんだ。これで先発右腕は5月19日のホールトン投手を最後に7連敗となった。打線もマーフィー投手に封じ込まれ、左腕相手に28イニング連続無得点と弱点を露呈。首位西武との差は4ゲームに広がった。

秋山監督のため息は深かった。試合終了直後、開いた両手を横に広げながら会見場に現れた。屈辱的な大敗に、怒声をあげる気力も失っていた。ただ1つ、悔いが残ったのが2回2死二塁から福浦選手に先制弾を浴びた場面。「岩崎?あの2点はないな。あの2点は…」。被弾から2時間以上が経過していても、首をかしげざるを得ない。今後への期待も込め、20歳の右腕に厳しい言葉を投げかけた。

秋山監督「一塁も空いてたし、後ろ(次打者)は的場。(福浦と)どっちで勝負するかといえば的場だろ。球は操れていたけど、意味のある球を投げないと。」

勝負を避ける手段もあった。試合前の時点で打率2割9分3厘、4本塁打の福浦選手に対し、的場選手なら打率1割8分、本塁打なし。だが、バッテリーは福浦選手との“消極的勝負”を選んだ。田上秀則選手は「四球でもよかったけど、振ってくれたらラッキーというのもあった」と振り返る。際どいコースを攻めて2球で追い込んだまでは計算通りだったが、以後2球を見極められてカウント2-2。低めで空振りを狙ったチェンジアップは真ん中へ-。撃ち抜かれた打球は右中間スタンドの最前列に飛び込んだ。

着弾点を見届けた岩崎投手は、顔をしかめてのけぞった。5失点で5回途中KO。試合後には2軍降格が決定した。「あそこでああいう球を投げてしまったのが力不足。もっと配球とかも勉強しないと」と赤く充血した目を伏せた。指揮官からも「球自体は気にすることはない。投げる球に意図を持たないと」と説教を受けたという。

これで先発右腕は5月19日阪神戦のホールトン投手を最後に白星がなく7連敗と、杉内俊哉投手と和田毅投手の両左腕に頼りっきりの現状だ。秋山監督は試合後にコーチ陣を集めて約2時間のミーティングを開き、今後の先発ローテなどを話し合った。岩崎投手の代役は育成出身の左腕山田大樹投手が有力で、13日の2軍戦登板の結果をふまえて昇格の判断が下される見通しだ。「明日は休んで(13日から)9連戦。何とか頑張らないと」。秋山ホークスが真価を問われる正念場に突入する。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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