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7回表2死一塁、右越えに2点本塁打を放ち笑顔で三塁を回る多村選手 |
多村仁志選手が、勝利を呼び込む15号2ランだ。2点リードの7回表。楽天川岸投手の高めに浮いた直球を仕留めた打球は、右中間スタンドへ。「ノリさんのところに飛ばなくてよかった。今日はやられていたからね」。直前の2打席と、1発放った直後の1打席は、いずれも芯でとらえながら楽天サード中村紀選手にさばかれていただけに、ジョークまじりに振り返った。
主将小久保裕紀選手不在の間、4番を張った。3番に入ったこの日、微調整もすませていた。右打ちながら、左手を上に、右手を下にしてバットを握り、ティー打撃を繰り返した。「ここのところ右ひじが出過ぎていた」。レベルスイングを保とうと、左右の手を逆にしてグリップを握り、ティーを繰り返していたのだ。15号2ランは、まさに高めの球をレベルスイングで打ち返したものだった。
中村紀選手の好捕に抑え込まれ、1アーチのみの5打数1安打だったが、勝てばすべてが報われる。「追加点が取れてよかった。今日は勝ててよかった」。7月1日以来のアーチ。豪快な打撃とともに、背番号6に笑顔が戻ってきた。