2010/07/17 (土)

ホークス、「左腕アレルギー」を克服

5回表無死、左越えにソロ本塁打を放つ田上選手
5回表無死、左越えにソロ本塁打を放つ田上選手
5回表無死、左翼へ4号本塁打を放った田上選手をベンチで祝福する秋山監督(中央)らの首脳陣
5回表無死、左翼へ4号本塁打を放った田上選手をベンチで祝福する秋山監督(中央)らの首脳陣
3回表2死三塁、左翼線に先制の適時二塁打を放つ小久保選手
3回表2死三塁、左翼線に先制の適時二塁打を放つ小久保選手
サウスポーは怖くない!ホークスが「左腕アレルギー」を克服した。打線が3本塁打を含む12安打と爆発し、6試合ぶりに相手先発左腕に黒星をつけた。5回に“オリキラー”田上秀則選手が4号ソロを放つなど6回までに5点を奪い、オリックス左腕山本投手をKO。3回には小久保裕紀選手が先制適時二塁打。実に先発左腕から29イニングぶりに奪った得点だった。勝負の後半戦へ向け、価値ある1勝だ。

「左腕アレルギー」の完治を示すには、十分な一発だった。1点リードの5回表。先頭で打席に入った9番田上選手が、オリックス山本投手の投じた内角高めのカットボールを迷いなくフルスイングした。打球は左翼席へ一直線。「ちょっと詰まったんですが、割りと飛んでくれましたね」。3回に小久保選手の適時二塁打で先発左腕から29イニングぶりに得点を挙げたが、勢いを止めまいとド派手な4号ソロで貴重な追加点を奪った。

チームの「苦手意識」を、自身の「得意意識」で振り払った。チームはこの試合前まで、5試合連続で先発左腕に黒星をつけていなかった。その5試合で計5得点。これ以上苦手意識を強めると致命傷になりかねなかったが、“オリキラー”がその窮地を救った。田上選手は今季4本塁打中、実に3本がオリックス戦。「大坂夏の陣」と銘打ち、赤いユニホームに身を包んでいてもカモはカモだった。「たまたま」と照れ笑いするが、大仕事を成し遂げたことは確かだ。

積極性が、ここぞの1発を生む。昨季はチームトップの26本塁打を放ったが、今季は開幕から絶不調に陥り2度の2軍落ちを経験。一時の絶不調は抜け出したものの、打率はいまだ2割0分2厘。だがどんな時でも、持ち前のフルスイングと積極性だけは絶対に失わない。6月末にサッカーW杯をテレビ観戦した際に「サッカーってバックパスを反則にしたら、もっと点の取り合いになって絶対おもしろくなりますよね」と真顔で話すほど攻撃的。この日も打撃同様強気のリードで、大隣憲司投手の2勝目をアシストした。

田上選手の1発を含む3本塁打の猛攻で、チームは7月初の連勝を飾った。「(左腕は)そんなに意識してないよ」と話した秋山幸二監督のほおも自然と緩んだ。「左腕アレルギー」を振り払ったホークス打線が、首位を猛追する。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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