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「鷹の祭典」で赤いユニホームを着て応援するファンが見守る中、6回を2失点に抑えた先発のホールトン投手 |
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6勝目を挙げ、ケイティ夫人から祝福のキスを受けるホールトン投手 |
頼れる「右の柱」が帰ってきた! 右足内転筋痛が治り、2ヶ月ぶりに1軍で先発したホールトン投手が西武戦で6勝目を挙げた。6回6安打2失点。1軍最後の登板となった5月19日阪神戦(ヤフードーム)以来、9試合(0勝7敗)も先発右腕の勝ち星がなかっただけに、計算できる右のエースの復帰は大きい。「鷹の祭典」イベント用の赤いユニホームを身につけた先発ホールトン投手が、燃えたぎる火柱のように西武打線に立ち向かった。右足内転筋痛が癒え、2ヶ月ぶりの登板だったが、ブランクを感じさせない。球数は78。キレのある140km/h台中盤の直球とカーブなどの変化球を丁寧に低めに投げ込み6回2失点。今季の西武戦は2戦2敗しており、天敵へのリベンジも果たしてみせた。観戦した妻子の目の前で、チームの今季2度目の5連勝にも貢献した。
お立ち台に久しぶりに立った。5月19日阪神戦以来の白星に「ここに戻れてうれしい。ファンの応援も助けになりました」。観客の実数発表が始まった05年以降のヤフードーム史上最多となる3万6463の大観衆を前に声をはずませた。
今月9日のウエスタン・リーグ中日戦(雁の巣)で51日ぶりに実戦復帰し、59球を投げ4回5安打2失点。たった1度の実戦登板での1軍復帰だったが、不安や心配はまったくなかったという。福岡市雁の巣球場の30度を超える猛暑の中での走り込みで、逆にスタミナや下半身が強化され、この日のコントロールの安定にも役立っていた。
ホールトン投手は「雁の巣の暑い中で練習していたからスタミナは心配なかった。地道に走り込んだし、肩を休められた。すべてプラスだったと思う」と笑みを見せた。気分転換も図っていた。今季は開幕から黒とオレンジのグラブを使用していたがこの日、使用したのはブラウンだった。
5月19日阪神戦以来、先発右腕は7連敗しており、首脳陣はコマ不足の解消に安堵(あんど)。秋山幸二監督も「ホールトンが良かった。試合をつくってくれたのが大きい」と語った。頼れるエースが戦列復帰した。