2010/09/20 (月)

小久保選手、史上16人目の通算400号が幻に

5回裏1死、小久保選手は左ポール際に放った打球がファウルに判定され残念がる
5回裏1死、小久保選手は左ポール際に放った打球がファウルに判定され残念がる
観客が証言した小久保選手が放った打球の着弾点にカメラを構え、ホームベース方向を撮影
観客が証言した小久保選手が放った打球の着弾点にカメラを構え、ホームベース方向を撮影
小久保裕紀選手の「400号」が幻になった。5回の3打席目。西武岸投手の投じた直球を打ち返した打球は、左翼ポール際への大飛球。本塁打にも見える打球だったが、審判団の判定はファウルのまま。ホークス陣はビデオ判定を要求したが、受け入れられなかった。今日20日の西武との天王山第3ラウンドで、打ち直しの400号だ。

楽しみは2度あった方がいい。小久保選手が幻の記念弾を水に流した?さばさばした表情で通路に現れると、きっぱり言った。「勝ったから、もうええわ。切り替えられた?それができたから(大飛球直後に)四球選んだんだろ。それくらいしますよ。子供やないんやから」。笑顔で微妙なシーンを振り返った。

史上16人目の通算400号を1度は確信したはずだ。5回、松中信彦選手の1発で勝ち越した直後の打席。西武岸投手の高め直球を振り抜くと、打球は左翼ポール上部へ。体を右に倒しながら行方を見守ると、アーチの手応えがあったに違いない。一塁側ベンチ方向を振り返って大きく両手を上げてバンザイだ。だが、良川三塁塁審の判定はファウル。一塁側方向を指さし、ビデオ判定を要求するしぐさをみせた。

「打球がスライスして切れなかったからな。ビデオ判定くらいしてくれてもいいのにな。なんで、してくれんのやろ」

何も400号の節目という理由だけで、猛烈アピールしたのではない。西武との天王山第2戦。1点、いや1プレーが優勝の行方を大きく左右する。詰めかけたファンのためにも、あいまいさをぬぐい去るべく導入されたビデオ判定で結論を出すべきシーンだった。もちろん、秋山幸二監督はベンチを飛び出して、審判団に強烈にビデオ裁定を求めた。だが、VTRを見るかどうかは審判団に決定権があり、良川審判は「自信を持ってファウルと判定しました」と場内説明するなど受け付けられなかった。打球は左翼ポールの、はるか上を通った。角度によっては入ったようにも見えただけに、後味の悪さは最後まで残った。

ただ、終わったことは、振り返らない。直後に四球を選んで貴重な追加点の起点となった。7回は西武小野寺投手の変化球がヘルメット後部をかすって死球。これが危険球退場の判定となり、この回5得点のつなぎ役となった。「それより、明日や。すべては明日」。奇跡の大逆転Vが見える西武戦3連勝へ、あと1つだ。

「ますます赤やめられんな」。球団がファンにスタンドを赤に染めることを呼びかけていることに同調し、前日は赤のパーカーで球場入り。この日は赤色が配色された襟つきシャツを身にまとった。20日は赤いベルトと赤の靴での登場を予告。西武に重圧をかける通算400号は、20日打てばいい。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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