
7回裏1死三塁、内川選手は左越えに適時打を放つ
被災地への祈りを込めて内川聖一選手が大暴れした。3打数2安打3打点と勝負強さを発揮した。1回にヤクルト先発石川投手から中前適時打を放ち、5回に右犠飛でしぶとく加点。7回には左前適時打と、3方向に打ち分けた。「いつも同じ気持ちで打席に立っています。今日は結果が出て良かった」。オープン戦打率は3割2分3厘となった。
藤井康雄打撃コーチは「タイミングが取れてきたのが大きい。主力に関しては心配はしていませんよ」と、目を細めた。
試合前は被災者支援のための募金活動を行い、直接人々の心に触れた。「プロ野球がこれだけ多くの人に影響力があることをあらためて認識した。いろんな人が何かしたいと思っているはず。積極的に動くことで反応してくれるのはうれしいことです」。フジテレビアナウンサーの翼夫人がヘルメットをかぶって地震報道をする姿を見て「自分も何か被災者の役に立ちたい」という思いは常にある。
試合で右翼の守備につくのは初めてだったが「どこでもやる気持ちです。与えられたところを一生懸命やるだけ」と前向き。このまま上昇カーブを描いて、来月12日に延びた新天地の開幕を迎える。