


連続日本一&リーグ3連覇へ好発進だ。3月30日(金)の開幕戦(バファローズ戦、ヤフードーム)を3対1で快勝。昨年と同様に強いホークスの野球が、そこにはありました。
試合前は開幕の独特の緊張感に包まれたヤフードーム。球場の照明が消え開幕セレモニーが行われる中、ベンチでは選手と首脳陣、スタッフが1人1人握手を交わして今シーズンの健闘を誓い合いました。その雰囲気のまま始まった試合は両チームともヒットが出ないまま速いテンポで進みます。それを払い去ったのは「元気ハツラツ」男の一撃でした。
2回裏、走者を1人置いて松田宣浩選手。じっくりボールを見定めて、7球目をカンペキにとらえると、打球はレフトスタンドへ一直線の先制2ラン本塁打となりました。全6球場で最初に出た一発。2012年のプロ野球1号弾は松田選手が記録しました。
「開幕の1打席目は誰もが緊張すると思います。でも、僕が一番緊張していたんじゃないですかね(笑)」
それでもこの会心の当たり。松田選手はオープン戦最終戦(25日のカープ戦)を2打席連続本塁打で締めくくっているので、2試合またぎの「3打席連続本塁打」です。
「その試合で良い感覚をつかむことができました。そのイメージのまま打席に入れました」
続く2打席目にも右翼フェンス直撃の三塁打。昨季チームトップの25本塁打、83打点をマークしたスラッガーはいきなりエンジン全開です。
「去年の日本一はピッチャーにかなり助けてもらいました。今年は点をとらないといけない。たくさん点をとってピッチャーを有利にしたい」
その言葉通りの強力援護をもらった、初の開幕投手を務めた攝津正投手は「おかげで楽に投げることができました」と最も緊張する7回を投げきって1失点と、先発の役割を十分に果たしました。その後は森福允彦投手とファルケンボーグ投手につなぐ必勝リレーで逃げ切り。また、昨季は12球団断トツの180盗塁を決めたホークス野手陣の快足は今季も健在で本多雄一選手と福田秀平選手が二盗に成功。さらにペーニャ選手までもがスチールを決めてチーム3盗塁をマークしました。ペーニャ選手は「サインじゃなかったけどノーマークだったからね。足でアピールするタイプじゃないけど、これからも積極的に行くよ」と話す姿からは、秋山監督の目指す野球は今シーズンもチーム全体に浸透していることが証明されました。
ところで、試合後のお立ち台――松田選手が「2012年型」の新パフォーマンスを披露。「1、2、3」と松田選手が音頭をとり、ヤフードーム全体で「マッチ!」と叫ぶ一体となったパフォーマンス。今後の試合でも松田選手がガンガン打って、今季のスローガン「VV(ブイブイ)」とともに広まっていくことでしょう。