「絶対に勝たなアカン」。強い気持ちのこもった打球はライト線にぽとりと弾みました。
7月22日（水）のイーグルス戦（ヤフードーム）、小久保裕紀選手が勝負を決めるタイムリーヒットを放ちました。6対6の同点で迎えた7回1死一、三塁のチャンス。「追い込まれたので、反対方向（ライト方向）に打つことだけを考えていました。変なヒットだったけど、野手のいないところに落ちてくれた」と満面の笑みを浮かべました。

この日は「正直、ベンチのムードは悪かった」といいます。序盤はホークスの圧勝ペースでした。一時は6対1でリードし、マウンドにはエースの杉内俊哉投手で、誰もが勝利を信じていましたが、その後まさかの同点劇がありました。
「ベンチもスタンドも勝ったという雰囲気だった。だけど、勝負は甘くないですね。気を引き締めろ、ということですよ。勝って兜の緒を締めろ、ですね」。

これで前半戦が終了。後半戦が本当の勝負と誰もが口を揃えます。
「このメンバーで戦ってきて今の位置にいる。1人でも欠けたらダメ。今後は不注意によるアクシデントや体調管理不足による風邪などは絶対にあってはいけない」。
現在、チームで唯一の全試合出場を続ける小久保選手。キャプテン自身が体現することでチーム全体を引き締め、そして、いい流れを作っているのです。