2016/07/10 (日)
選手

東浜投手が見せた修正力に、工藤監督も感心

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【7月9日(土)ホークス6-2イーグルス ヤフオクドーム】

<今日の熱男=東浜巨投手 8回2失点で今季6勝目。防御率2.21の好成績>

お待たせしました。王者の誇り「チャンピオンブルー」での初勝利。初回から内川聖一選手の先制タイムリー、吉村裕基選手の2点三塁打が飛び出せば、中盤には今宮健太選手と中村晃選手のソロ本塁打で追加点を挙げるなど、ヤフオクドームは大いに盛り上がりました。

その力強い援護を味方にして好投したのが東浜巨投手でした。8回101球、5安打、2失点でまとめて今季6勝目をマークしました。

会心のピッチング…と思いきや、お立ち台での東浜投手は浮かない表情で「よかったところはなかった。野手の皆さんのおかげです」と話しました。ダグアウト裏でさらに話を訊くと「球の走りが良くなかった」とのこと。「よく2点で収まったというのが本音です」と振り返りました。

立ち上がりはコントロールが安定せず、決め球の一つであるシンカーを操れませんでした。しかし、工藤公康監督も感心したのが修正能力。東浜投手は言います。

「ワインドアップで振りかぶったとき、体が三塁側にねじれていることに気づいたんです。いつもと景色が違って見えた。なので、途中から右肩をぐっと内側に入れるようにして、できるだけ正面を向くようにして投げました」

5回以降の4イニングはソロ被弾のみで走者を許しませんでした。

これで6勝目。さらに今季の投球回数が78.1回となりました。ホークスとしてはこれが80試合目。先発ローテの証である規定投球回数(チーム試合数とイコール)まであとわずか。防御率は2.21の好成績のため、次回登板後にはランキングの上位に名前が載るかもしれません。

「ボクとしてはあまり気にしていません。とにかく目の前の試合をしっかり勝つことだけです」

登板間の日々は、いわゆる「工藤塾」で鍛えの日々。工藤監督は「投げる日が一番ラクだろ(笑)」と冗談っぽく話します。

「筋肉痛じゃない日がないです(苦笑)」

投げるたびに、そして日が経つごとに逞しくなっていく背番号16です。

ところで、お立ち台のムチャぶりを拒否していましたが…。

「僕は無理。完封したら? いや、あの場では勢いで言っちゃいましたけど、無理です」

しかし、内川選手はベンチ裏の取材で、「あれは僕だけが言ったんじゃなくてみんなの総意! けど、完封したらやるって言いましたよね。覚えておきます」とにやりと笑っていました。

工藤監督の熱男トーク
――東浜投手が好投した。
「本人とも投げ終わって話をしたが、自分の中で修正をできたと言っていた。それは冷静さや落ちつきがなければできないこと。彼にとって収穫になる登板だったのでは」

――7月初の2桁安打
「初回の攻撃が大きかった。キャプテンがタイムリーを打って、吉村くんも三塁打で続いてくれた。ピッチャーを楽にした」

2016年7月10日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)

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