2009/12/23 (水)

多村選手が、「変心」して来季に挑む

契約を更改した多村選手は、報道陣に囲まれ来季にかける目標を語った
契約を更改した多村選手は、報道陣に囲まれ来季にかける目標を語った
多村仁志選手が「変心」して来季に挑む。22日、ヤフードーム内で契約更改。93試合出場に終わった今季を反省し、11月にメンタルトレーナーと個人契約。たぐいまれな能力を持ちながら、故障がちでプレーに波があるタイプ。そのマイナス面を克服して来季フル稼働を宣言した。

多村選手が弱点を、あえて正面から見据えた。プロ16年目となる10年シーズンへ、初の試みに挑んでいる。「メンタルを強化する。専属でつけてやっています」。球団の契約するメンタルトレーナーとは別に、都内でメンタル強化を図る道筋をつけたことを明らかにした。

弱さを自覚した。「今年はケガがあった。開幕もいなかった。交流戦は貢献できたが、CS(クライマックスシリーズ)も直前でケガしてしまった。球団、ファンに申し訳なかった。(メンタル強化は)人間誰しも弱い部分がある。それをプラスに持っていくようにしたい」。

多村選手の打撃能力は誰もが一目置く。王貞治会長が監督時代の06年オフ、トレードで獲得に乗り出した。ただ、その一方、故障がちで欠場が多い面もあった。右肩痛で出遅れた今季も93試合出場に終わっている。気持ちの波も激しく、10月の楽天戦で一塁に全力疾走しないシーンも見られた。完全なパフォーマンスを引き出すため、初めてメンタルトレに乗り出したのだ。

既に週に1、2度のケアを受けている。シーズン中も継続予定。もちろん、体力強化も怠らない。年末から年明けにかけて“山ごもり"を計画。神奈川県内の実家近くにあるカントリーコースで10キロ走などを行うつもりだ。シーズン自己最多の40本塁打をマークした04年も同様の練習を積み重ねてきた。

活躍への環境づくりにも心を配る。ホークス入団以降、家族を横浜に残し、3年間“単身赴任"を続けた。だが、来季は「(福岡に)来てもらうかもしれない。今、話し合っているところ」(多村)。3人目の子供が生まれた愛妻への負担を減らすことや、自身の食事を考慮して一家での引っ越しも検討中だ。

来季目標について「特にない。数字を挙げてしまうと、結局、自分本位になる。優勝に貢献するプレーをしたい」と言い切った。多村選手が変わりつつある。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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