2010/01/01 (金)

秋山監督、指揮官初優勝に向けて秘策を明らかに

色紙に「入魂」と書き込んだホークス秋山監督
色紙に「入魂」と書き込んだホークス秋山監督
年男が最後に笑う。寅(とら)年生まれのホークス秋山幸二監督が、指揮官初優勝に向けて秘策を明らかにした。就任2年目の10年シーズンは攻撃布陣を固定せず、球場や相手投手によってオーダーを大幅に組み替えるプランを提案。大胆起用でホークス7年ぶりとなる美酒をもたらす決意を語った。

寅年に命を授かった秋山監督が、今季目指す野球スタイルを垣間見せた。

秋山監督「いろいろなオーダーを組みたいんだ。1つにこだわるのではなく、幅を持ってね。多くのシフトを持っておきたい。」

多くのシフトとは…。指揮官2年目に突入した秋山監督は続けた。「松田も外野を守れた方がいいと思う。その方が(試合に)出られる可能性が高くなるだろうし」。今春から松田宣浩選手の外野挑戦を本格的にスタートさせる裏には、多彩オーダー制を導入させる狙いがある。

例えば、オーティズ選手の外野守備には屋外球場に弱いという難点がある。オーティズ選手は三塁に重点を置きながら、ドーム球場では左翼守備を基本線とする。松田選手は右翼挑戦とサードの兼務になる。小久保裕紀選手が一塁とDHならば、松中信彦選手はレフトとDHが視野に入る。新入団の李■浩選手は一塁、三塁、DHを渡り歩く。選択肢を増やす利点は、相手投手や球場によってオーダーを変えられる利点があるのだ。

09年松田選手は楽天戦で打率1割7分2厘。対照的に多村仁志選手は同4割5厘、明石健志選手も同3割4分5厘。このケースでは松田選手に苦手カードとなる楽天戦で休養をとらせ、多村選手や明石選手の起用を優先する案も準備できるというわけだ。

もちろん、基本的にはオープン戦でレギュラーを固める方針。それでも、秋山監督は固定観念を捨て去るつもりだ。「選手の能力は競い合って、上がっていくもの。この世界は昔の名前で出られるものじゃない。若い選手が入れば、はじき飛ばされる」。4番打者も松中選手、小久保選手、李選手が候補に挙がるが「(1人に)限ることはない」と言い切った。

自らの采配が勝敗を分ける分岐点になる。だからこそ、自身の10年テーマは「入魂」。「もっと、もっと、気持ちを入れてやらないとな」。ロッテ西村監督、楽天ブラウン監督、オリックス岡田監督と3球団の指揮官が替わったパ・リーグ。「戦略的なことも変わってくるだろう」と他球団への警戒も解かない。4月に48歳を迎える年男。「一番最後に笑えるシーズンにしたいね」。笑顔でゴールを切るための覚悟はできている。

※■=木へんに凡
※1月1日は休刊日のため、1月2日のニッカンニュースの更新はありません
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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