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大きな布団を抱え上げ自分の部屋に運び込む今宮選手 |
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緊張した表情で入寮する川原投手 |
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自分の部屋へ大きな布団を運び込む中原選手 |
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自分の名札を笑顔で指さす豊福選手 |
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寮の名札を指さす下沖投手 |
ドラフト1位今宮健太選手が「ダンコたる決意」を胸にプロへの一歩を踏み出した。新入団5選手が8日、福岡市の西戸崎合宿所に入寮。今宮選手はリラックスアイテムとして、バスケットボールの人気漫画「スラムダンク」のDVDを全巻持参した。新調したグラブには、同漫画の主人公・桜木花道の名フレーズ「ダンコたる決意」と、無休で野球漬けになる思いを刻んだ。目標の開幕1軍に向け、今日9日から始まる新人合同自主トレで猛アピールする。
王会長でもイチロー選手でもない。入寮した今宮選手が持ち込んだ新調グラブに刻んだ、プロへの決意は意外にも「桜木花道流」。バスケットボールの人気漫画「スラムダンク」の主人公の名言7文字だった。
今宮選手「『ダンコ(断固)たる決意』という言葉を入れました。桜木花道が漫画の中で言っていた言葉です。バスケットが好きで、中学の時からスラムダンクを見ていました」。
「ダンコたる--」のセリフは、桜木が故障を押しての強行出場を監督に直訴する場面など、物語の重要な場面で出てきたフレーズだ。年中無休で練習し、どんな状況下でも開幕から1軍に居続けたいという思いを込めた。
ドラフト2位川原弘之投手は、大緊張の入寮となった。西戸崎合宿所に一歩足を踏み入れると、185cm、81kgと大柄な体とは裏腹に「緊張してます…」と声を震わせた。それでも「今日から本当のスタートなので気合を入れていきたい。(寮では)食べられるだけ食べて、体をもっと大きくしたい」と、プロ仕様の体づくりを第一の目標に掲げた。
ドラフト3位下沖勇樹投手が、福岡の冬に余裕の表情だ。この日は午後6時過ぎに入寮。気温も5度以下まで冷え込み待ちかまえた報道陣は体を震わせたが「青森に比べると全然暖かいですよ」と笑顔。元気よく高校の寮にあった荷物をそっくりそのまま運びこんだ。「高校ではテレビが禁止だったので、早くテレビを買いたいです」と話した。
新人5選手の中で唯一の大学生、4位指名の中原恵司選手は、リーダー役を担う。「本当はそういうタイプではないんですが、年上だし引っ張っていけたらいいです」。入寮した部屋は以前に守護神馬原孝浩投手が使用していた。「出世部屋?そうなればいいですけど、自分次第なのでしっかり頑張りたい」。昨夏の日米大学野球選手権で4番を務めた長打力をアピールし、開幕1軍入りを目指す。
ドラフト5位指名の豊福晃司選手は、マンガ封印でプロの世界に挑む。この日に入寮には、高校の先輩である広島緒方コーチの現役引退試合のDVDを持参。自宅ではよく読んでいた「ワンピース」などの大好きな漫画は、野球に集中するために一切持ってこなかった。「(漫画は)我慢しました。焦らず体をしっかりつくりたい」。昨年引退した大先輩のような走攻守3拍子そろった選手を目指す。