試合が終わるのがもったいない、もっと投げていたい――。和田毅投手はそう感じていたかもしれません。
4月8日（木）のマリーンズ戦（ヤフードーム）で和田投手が今季初完投勝利をマーク。チームでも完投1番乗りで今季2勝目を挙げました。奪った三振は15個。昨季の開幕戦で記録した14個を上回る自己最多です。
「8回に、今日は多いなと思って大型ビジョンを見たら『14K』と出ていて、やっぱりそうかと」。

この日は、奪三振の数にも気づかないほど、自身の投球に心酔していました。
「今までにないくらい投球フォームのバランスが良かった。完投したけど肩もひじも全然疲れてない。20回まででも投げられそうな感じ。プロに入って初めての感覚でした」。
特にどの部分が良かったのか。なぜそれができたのか。自分でも分からないと言います。
「2，3試合これが続けば話せると思うんですけど」。

大学時代は東京六大学リーグ記録となる476奪三振を樹立し、「ドクターK」と呼ばれていました。
「プロ入り後は三振を取れると思った球を当てられた。でも、今日は狙って三振を取れた場面もありました。大学時代に近い感覚がありました」。
プロ8年目にして新境地に辿り着いたのか。その答えは、次回登板で明らかになるでしょう。