2010/10/29 (金)

ドラフト1位指名は高校生ナンバーワン捕手の山下選手

1位指名され、同僚に胴上げされ笑顔を見せる習志野・山下選手
1位指名され、同僚に胴上げされ笑顔を見せる習志野・山下選手
順当に指名を終え、笑顔を見せるソフトバンク秋山監督(右)。手前は王会長
順当に指名を終え、笑顔を見せるソフトバンク秋山監督(右)。手前は王会長
城島選手2世だ。プロ野球ドラフト会議は28日、都内ホテルで行われ、1位で高校生ナンバーワン捕手、習志野の山下斐紹(あやつぐ)選手を指名した。早大・斎藤佑樹投手を1位指名も4球団競合の末、抽選で外したが、走攻守に高い素質を持つ逸材の交渉権を獲得。球団側は20年現役プランを掲げ“金の卵”をじっくり育成する方針。山下選手は「将来は大先輩の城島(健司)さんのように世界を目指したい」と豪語し、ホークスの正妻として規格外の活躍を誓った。

吉報は高校の室内練習場でトレーニング中に届けられた。拓二さん真弓さんの両親と兄貴将さんが隣の合宿所でテレビ中継を見守り、ホークスからの1位指名を知った。山下選手は「高校生なのに1位なんて、信じられない。ここまで育ててくれた監督や仲間、両親に感謝したい」と声を震わせ、両親から「おめでとう」と肩を抱かれ思わず涙ぐむ場面もあった。

習志野2年時、センバツに出場し、2試合2安打3四球の打撃と強肩のリードでスカウトの注目を浴びた。実際、遠投は115m。二塁送球のスピードも1.79秒とプロのレギュラー捕手に近い。50m走5秒9の強い脚力でフットワークは抜群。小林徹監督は「従来のタイプではない現代的なキャッチャー」と評す。高校通算35本塁打の強打と併せ3年時は高校ナンバーワン捕手の評価を受けた。

実はホークスについての情報はほとんどない。王貞治会長や秋山幸二監督は雲の上の存在。ただ1つ「良い投手がそろっている」との印象が強い。だから「すぐにでも和田さん、杉内さんの球を受けてみたい。1日でも早く1軍入りして、打撃とリードで投手を助けたい」と語気を強めた。

もちろん、プロの世界はそんなに甘くはないことも知っている。「捕手ですからやらなければいけないこと、覚えなくてはいけないことがいっぱいある。時間はかかると思う」と山下選手。まずは5年以内のレギュラー取りを目標に据えた。 さらに、その先にはでっかい夢もある。将来の大リーグ入りだ。「最終的にはメジャーで活躍するような選手になりたい。肩が売り物の捕手として世界にはばたきたい」。目指す道は、ホークスからメジャー入りした城島選手と同じ。ホークスの次代を背負う男になる。
関連リンク > 個人成績(投手成績/打撃成績
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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