航空機に預ける荷物が規定を超過し慌てる大場投手(右)に苦笑いでアドバイスする和田投手

ノムさんばりに「和田再生工場」！和田毅投手が大場翔太投手を再生させる。福岡空港から自主トレ先の宮崎に出発した。MVP左腕は弟子入り志願を受け入れ2008年の鮮烈デビュー以後結果を残せていない4年目大場投手を私生活から鍛え上げるつもりでいる。

「練習はそれぞれのペースもあるので、厳しく、とかではない。大場は力は持っていると思う。野球というより私生活の部分とかをしっかりできれば、力を発揮できると思う」

球界でも1、2を争う理論派だけに、潜在能力を全く生かし切れていない右腕を黙って見ていられなかった。大場投手は2007年ドラフトで6球団が競合し、2008年3月のプロ初先発で完封勝利。だが昨季までの3年間でわずか3勝。先発右腕不足に悩まされるチーム事情もあり、和田投手が未完の右腕再生に乗り出す。

「食事とか練習以外の時間も大事にしたい」

技術だけでなく宿舎では野球談議などの「授業」で自身の考えを惜しみなく伝え、私生活から大場投手を改善させる。さっそく福岡空港でも、手続きで手間取った大場投手を苦笑いでボヤき、やさしく注意した。自身の2年連続MVPと若手の大ブレークを課題にしたノムさんならぬワダさん。「大場くん神の子、不思議な子」とでもぼやかせたら、一人前だ。