2011/01/06 (木)

松中選手、速読術で目を鍛える

グアム自主トレに出発する(左から)松中選手、小斉選手、オリックス金子圭選手らは「行ってきます」と元気に手を振る
グアム自主トレに出発する(左から)松中選手、小斉選手、オリックス金子圭選手らは「行ってきます」と元気に手を振る
南の島で、背水の奇策トレ!松中信彦選手が「速読トレーニング」で完全復活を目指す。5日、福岡空港から自主トレ先のグアムへ出発。例年ハードに練習する同地で初めて「速読」を取り入れる。常夏の島で体だけでなく目も鍛え上げ、年齢による動体視力の衰え説を吹き飛ばす。

常夏の南の島で松中選手がまさかの「猛勉強」だ。福岡空港に気合の入った表情で到着した3冠王は、かつての輝きを取り戻す秘策を用意していた。手提げバッグからおもむろに取り出したのは1冊の本。練習に行くとはいえ南国に持っていくにはあまりに不似合いな"教科書"だった。

「みんなに、目が衰えたとか言われるから。自分ではそんなことないけど。自分で買いに行ったよ」

大事にグアムへ持ち込むのは『スポーツのための速読ビジョントレーニング』。阪神桧山選手らが動体視力を鍛えるために訪れたこともある「特別視機能研究所」の内藤貴雄氏の著書だった。

本の帯には巨人時代から動体視力のトレーニングを継続している小久保裕紀選手の写真。米大リーグでも高齢の主力選手らが動体視力のトレーニングを取り入れている。先月末に37歳になったばかりの主砲も、変わることを決意した。

「自分にとって分岐点。変えないといけないと思っている」

これまでは比較的ユニークなトレーニングなどを取り入れず、スイング量で活躍の元を築いてきた。だが昨季はレギュラーに定着した1999年以降最低の11本塁打。かつてならスタンドにたたき込んでいた速球を、打ち損じてしまうシーンも何度かあった。オフには同一球団史上最大の2億円減俸の屈辱を受け止めた。

松中選手は不参加だったが、宮崎秋季キャンプでは若手が速読のトレーニングを行っている。自身もグアムで練習後のプールサイドや海の見える部屋の中で速読術を学び、目を鍛え上げるつもりだ。

「今年の年賀状には、みんな『ケガをせずに』と書いてあった。そういう年齢。ケガだけはしないようにしたい」

南国でのバカンスには目もくれず、目と体を鍛え上げ、限界説を一蹴してみせる。昨季の巻き返しに燃える今オフはすべてを前倒しし、昨年12月にすでにグアム1次自主トレで走り込みを敢行。「明日(6日)からバッティングをはじめる」。センター試験を控える受験生ばりにグアムで「猛勉強」を行う松中選手に、今季待っているのは「合格」の2文字だ。
関連リンク > 、 、
関連リンク > 個人成績(投手成績/打撃成績
関連リンク > メディア出演情報

(提供:日刊スポーツ新聞西日本

一覧へ戻る
  1. トップ
  2. ニュース一覧
  3. 松中選手、速読術で目を鍛える