ホークスへFA移籍した細川亨選手が19日、古巣西武から先制パンチを受けた。埼玉・所沢で、西武第2球場の施設を借りて練習。ちょうど西武のスタッフ会議と日が重なったこともあり、コーチ陣が続々と集結した。練習の手を止めて細川選手があいさつに向かうと、まずはジャブ代わりに皮肉たっぷりの"口撃"が飛んできた。

小野投手コーチ「何しにきたんだ。敵情視察か?」

細川選手「はい、データ収集にきました。」

小野投手コーチ「バカ言ってんじゃねーよ。」

こわもての小野コーチがにらみをきかせるとシャレにならないほどの迫力があるが、もちろん冗談。周囲からは笑いが起こり、2人はガッチリと握手を交わした。16日にグアム自主トレから帰国し、年が明けて初めての訪問。お世話になったコーチ陣、チームメートにあいさつ回りの場となった。アットホームな雰囲気は以前と変わらないが、冷やかしの言葉も受けながら、あらためて今年から敵になることを実感した。

この日は60m以上の遠投を行った。今季から導入される統一球を使用し「こんなに軽いの？グアムの時と全然違う」と湿度などによって変化するボールの感触を確かめた。11日間滞在したグアムでは、秋山幸二監督と会食したことを明かし「ゴルフ談議に花を咲かせました」とニンマリ。グラウンドでは、捕手として監督の方針を反映させなければならない立場。指揮官の考えをしっかりと聞き、理解を深めた。現地では松中信彦選手や小斉祐輔選手にも会い、チーム合流前に交流を図ることができたことも有意義だった。

「体はバッチリ仕上がってますよ」とこんがりと日焼けした精悍(せいかん)な顔つきに、自信を漂わせた。敵情視察もバッチリ？都内で自主トレを続け、今月下旬には万全の状態で福岡入りする。