
ブルペンに入った外国人のレルー投手、後方はファルケンボーグ投手
「もみあげチェンジ」で開幕1軍!?ホークスの新助っ人レルー投手が2日、初のブルペン入り。直球と、決め球チェンジアップを22球投げ込んだ。これまで変幻自在に形を変えるというもみあげが注目されていたが、実力も十分。外国人枠&先発枠入りへ名乗りをあげた。
もみあげ男の22球の初投げは、厳しいバトルを生き抜く決意にあふれていた。新助っ投のレルー投手が、スリークオーター気味の右腕から、ボールを次々と低めへ制球した。カーブやスライダーを投げないわけではないが、主な武器は直球とチェンジアップの2種類だけ。秋山幸二監督や王貞治球団会長がネット裏で見守る中、決め球・チェンジアップの威力を見せつけた。
「この時期にブルペンで投げるのは初めて。焦らないように、開幕の3月25日に向けて仕上げていく。今のところはすべて順調。きっちりと投げられた」
主に直球とチェンジアップの2種類で勝負する投手といえば、昨季限りで現役引退した通算601セーブのブルワーズ・トレバー・ホフマン投手が思い浮かぶ。真っすぐと同じ腕の振りから繰り出されるチェンジアップは、タイミングが取りにくく、メジャーを代表する魔球といわれた。レルー投手も手先は起用で、ホフマン投手ばりにチェンジアップを自在に操るようだ。トレードマークのもみあげの形は今後変えていくというが、変化させるのは見た目だけではないというわけか。
レルー投手の存在によって、2つのバトルが白熱する。1つは外国人枠。ファルケンボーグ投手と、右膝リハビリ中のオーティズ選手は順調であれば当確。支配下選手でいけば、残り2席をホールトン投手、陽耀勲投手を合わせた3人での争いとなる。高山郁夫投手コーチは「ホールトンもレルーを意識するのは間違いない。(ホールトンが)体をかなり絞って来日しているからね」と口にした。
もう1つは先発ローテ枠だ。外国人枠を争う2人に加え、小椋真介投手、山田大樹投手、大隣憲司投手、新垣渚投手、大場翔太投手、岩崎翔投手、高橋秀聡投手、下沖勇樹投手ら候補がズラリ。斉藤学投手コーチは「ローテ入りが決まっているのは杉内と和田の2人だけ。あとは全員の争い」と話す。残り4席を奪おうと、全投手がこの日までにブルペン投球した。
秋山監督はレルー投手について「バランスがいいし、コントロールもいい。球持ちもいい」と好感触。紅白戦初登板も19日に決定。大砲カブレラ選手や内川聖一選手&細川亨選手の加入で野手のポジション争いが激しいが、投手バトルは異色のもみあげ助っ人が盛り上げる。