
フリー打撃で快音を響かせるカブレラ選手

シートノックで松中選手(左)と左翼の守備位置につく内川選手
松中信彦選手とカブレラ選手が、アーチ合戦を繰り広げた。2人並んでのフリー打撃。前半29球で6発の柵越えを放った松中選手に刺激されたのか、前半で1発だったカブレラ選手が後半21球で4連発を含む9発を放った。
左右の大砲がド派手なアーチで火花を散らし、結局松中選手が52球中10本、カブレラ選手が46球中10本の柵越え。昨季の巻き返しに向けて自主トレで前倒し調整を行ってきた松中選手は、新助っ人に負けじと第1クールから好調な打撃を見せている。
「まだまだ。ケガなく第1クールを終えられた事がいい。打撃は(手術明けだった)去年と比べると全然違う」
すでに練習中にもジョークを言い合うほど仲良しとなった左右の大砲が、競い合いながらチームを引っ張っていく。
ホークスの2011年型守備シフトの基本バージョンが3日、披露された。今キャンプ初のシートノック。内外野の両刀指令を受け、注目の内川聖一選手のポジションは左翼だった。右膝リハビリ中のオーティズ選手が回復すれば、基本的にサードに入るとみられる。レフトには松中選手も入り、2人がポジションを巡ってぶつかるケースが最有力だ。
内川選手のように複数ポジションが守れる選手の他の守備位置での練習について、秋山幸二監督は「この後回っていくんじゃないの。でも、しばらくはメーンのところ(左翼)をやって、あとはプラスアルファになるだろうな」。大石大二郎ヘッドコーチも「しばらくはこういう形になるでしょう。今日のシフトは最初の時点での考えということです」と語り、この日のバージョンが基本コンセプトであると説明した。
内川選手は「いろいろなポジションをやることがあると言われている」と話しており、今後は左翼だけでなく、センターやライト、サードの練習にも意欲的に取り組むつもりだ。ただ、あくまで現時点での基本は左翼。この日の左翼の動きやスローイングにも無駄はなく、フリー打撃でも鋭い打球を飛ばしている。豪打復活を狙う松中選手との激しいバトルのスタートになった。
全選手が声を張り上げるなど、危機感を持っているのは明らか。この日のシートノックを見守った秋山監督は「みんな活気あってよかったね。どんどん刺激しあって高めていけばいい」とニヤリ。5日からの第2クールで、バトルはさらに激化するはずだ。