
紅白戦で2回無死から小久保を見逃しの三振に仕留めるレルー投手
新外国レルー投手が、実戦デビューで好投した。紅白戦先発で2回1安打無失点。最速148km/hを計時し、開幕2カード目の相手楽天007は「ブルペンでは"へ"のような球だったが…」と実戦派の投球に目を見開いた。
オレは、もみあげを見せるために日本に来たわけじゃない。ましてや"おなら"よばわりとは-。心の叫びが聞こえてきそうなレルーの初実戦マウンドだ。川崎宗則選手、松中信彦選手、小久保裕紀選手ら主力を相手に、2回を1安打無失点。スピードガンは最速148km/hを刻んだ。メジャーでも白星を挙げた実績を持ちながら、これまで奇抜なもみあげばかりが目立っていたが、ローテ候補に急浮上した。
レルー投手「最初のゲームだったのでストライクを取ろうと思って投げた。いいものは見せられた。この時期にゲームで投げるのは初めてのことだけど、アメリカ式の採点で言えば今日はAプラスくらいだね。」
一躍ローテ入りの可能性が高まったことで、他球団のスコアラーも警戒心を強めた。開幕2カード目でホークスと対戦する楽天の安田スコアラーは、バックネット裏で右腕の"変化"に驚いた。
安田スコアラー「レルーは予想外だったね。正直、ブルペンでは屁みたいな球しか投げてなかった。実戦向きの投手だと思う。」
テンポのいい投球と制球の良さでゲームでの強さを見せたが、細かいプレーでも実戦派をアピールした。2回に柳田悠岐選手を一塁走者を置いた場面。3球連続で素早いけん制を入れ、クイック投法で二塁へのスタートを封じた。外国人投手は比較的、細かいプレーを苦手とするだけにその点でも首脳陣の高評価を得た。
高山郁夫投手コーチ「実戦で片りんを見せてくれた。けん制も上手だった。テンポの良さもある。」
先発枠とともに外国人枠の問題もあるだけに、開幕ローテへの道は簡単ではない。ただ、急速に近づいたことだけは確かだ。この日の投球で26、27日に行われる広島とのオープン戦の先発切符をほぼつかんだ。
レルー投手「まだまだ状態は上がっていく。開幕までに仕上げたい。」
やたらと目立つもみあげのようにきっちりと右肩を仕上げて、開幕ローテをつかむ。