
先発の和田投手は2回を無安打無失点に抑え捕手の田上選手と話をしながら引き揚げる
昨季MVP左腕が進化した。ホークス和田毅投手が広島戦に先発し、2回ノーヒットと完璧に抑えた。初の実戦登板となった21日の紅白戦から2試合連続で無失点。手ごたえは、カーブにあった。
「結果を見れば悪くはなかったけど、調子は良くなかった。今日はカーブをいろんなカウントで試せたのが良かった。」
キャンプでは決め球にするために、ひたすらカーブに磨きをかけた。初球や追い込んだときの決め球など実戦を想定したさまざまな場面でカーブを試投。カーブで攻めた直後の直球で空振りを奪うなど、緩急をうまく使って広島打線を料理した。カウントを整える程度にしか使わなかったカーブが武器になり、投球パターンが広がった。
「追い込んでからのカーブでファウルにしたり、空振りを取ったり実戦に近い形で投げられた。まだ投げていないコースもあるので試して投球の幅を広げたい。」
合格点を出したカーブに対し、直球やスライダーは少し浮き気味で不満が残った。その中で2回を打者6人とパーフェクトに抑えられたのはカーブが有効に決まっていた証拠だ。
「直球もまだまだ良くなる要素はあります。疲れも取れてくるしこれから上げていきたい。」
オフからパワーアップに取り組んだ体は昨年より5kg加し、マウンドではひと回り大きく見えた。2011年の和田投手はまだ発展途上。開幕までにさらにバージョンアップする。