鉄の意志で初ヒット!内川聖一選手が1日・中日戦(ヤフードーム)でのオープン戦初安打を予告した。オープン戦2試合で6打数無安打と結果は出ていない。2月28日の全体練習では素振り用の鉄の棒でティー打撃を行い、芯に当てる感覚を養った。
どんなに強打者でも打てない時はある。だが、その困難を乗り越える術も心得ている。
内川選手がいきなり素振り用の鉄の棒でティー打撃を始めた。約20球。次々と鋭い打球をネットに当てた。バットよりはるかに細い棒で芯に当てる感覚を確かめようとした。バットに持ち替え黙々と打ち続けた。
「何となくですね。(鉄の棒で)打ってみようと思った」
気分転換を強調したが、その効果は現れた。フリー打撃で快音を連発。右へ左へ鋭い打球を飛ばした。今、スイングで心掛けているのは、大振りしないことだ。統一球で打球が思ったより飛ばずに力んで打撃フォームを崩すことだけは避けたい。
オープン戦2試合で6打数無安打。08年に3割7分8厘と歴代右打者最高打率をマークしたスラッガーが快音から遠ざかる。いい当たりをしても野手の正面をつく場面が目立った。オープン戦とはいえ、無安打が続くのは気分がいいはずもない。今日の中日戦で、本拠地のファンに初安打を披露すると誓った。
「オープン戦とは言え、ヒットが出ていないことは気にはなっている。でも、いい感覚で打てているのは確か。ヒットが出そうな感覚もある」
中日はネルソン投手、山井投手らの登板が濃厚。2、3日の阪神戦には久保投手、能見投手の両エースが登板する可能性もある。横浜時代に何度も対戦したセ・リーグの好投手をパ・リーグのエース級に重ねる。
「何がシーズンにつながるのかは、試合になってみないと分からない面もある。でも、いい投手と対戦することは、自分にとってとてもいいこと。打てば自信になる。少しのことでヒットになる」
もともと春先より夏場に調子が上がるタイプ。スロースターターを自覚はしている。だが、移籍したばかり。少しでも早くホークスファンに初安打を見てもらいたいと願う。芯に当てる技術は並外れている。野手の間を華麗に抜くヒットを少しでも早く披露するつもりだ。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本)
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