
5回表無死、打者ガイエル選手のときボールを指さす新垣投手

2回を1安打無失点で投げ終えた新垣投手(左)は田上選手と笑顔でベンチに戻る
背番号18が帰ってきた。新垣渚投手が2009年5月9日西武戦以来、約2年ぶりに1軍マウンドに立った。5回からの2イニングを1安打無失点。復活へ大きな1歩を踏み出した。
新垣投手「ちょっとホッとしています。今日は腕が振れたのが一番良かったかな。いい緊張感を持ちながら楽しく投げられました。」
2月21日の紅白戦ではペースを考えていきなり5失点。この日はペースを考えず最初から飛ばした。直球は最速146km/hながら、最初のガイエル選手は追い込んでからフォークで三振を奪い、6回先頭の畠山選手もフォークで三振。変化球を多めに投げ、かつての「剛腕」からイメチェンした姿を見せた。
マウンドに立つと自然と目が潤んだ。2009年5月を最後に右肩関節炎で表舞台から遠ざかった。昨年は1軍登板はなかった。再起をかけた昨秋のキャンプでは腕を振って投げることから始めた。
新垣投手「名前をコールされたときはこみ上げるものがありました。我慢できるかなと思ったけど、抑えられなくて。深呼吸しました。」
2009年に結婚。昨夏、長女が誕生し、もう1人じゃない。支えてくれる家族のためにも復活への思いはますます強まった。
まずは第1段階クリア。次は12、13日の教育リーグ中日戦で5回を投げる予定だ。
新垣投手「これがすべてじゃないし、スタートラインに立てたところです。」
ローテ争いは開幕だけじゃない。シーズン中に1軍で稼働してこそ、完全復活。ナギサがいるべき場所に、戻る日は遠くなさそうだ。