
実戦形式の練習で5回6安打無失点の好投を見せた攝津投手

実戦形式の練習でナインを出迎える攝津投手(左から3人目)、細川選手(右から2人目)ら
攝津正投手が12日、悲痛な思いを胸に抱えマウンドに立った。予定されていたオープン戦は中止となったが、急きょ、実戦形式の合同練習が実施された。先発して5回6安打無失点だった。
秋田市生まれの攝津投手は社会人時代、JR東日本東北に所属。仙台市で過ごしただけに、震災に心を痛めながらのマウンドだった。「そういう(東北に勇気を与える)気持ちで投げていきたい。強い気持ちを持って」。
前日広島へ移動する直前に地震が起こったことを知った。一緒にいた細川亨選手から「仙台は何とも言えない状況になっている」と聞き真っ白になった。家族の無事は確認できたが、安否が分からない友人もいる。不安な思いを抱えながら一夜を過ごした。マウンドでは、目の前のことに集中。走者を背負いながらも粘りの投球を見せた。「状況判断もできた」。練習試合とオープン戦も含めて12イニング無失点。先発予定の開幕2戦目、26日オリックス戦(ヤフードーム)へ、仕上がりは順調だ。