
黙々とダッシュする杉内投手。奥は小久保選手
12球団実行委員会で日程問題は継続審議となったが、パ・リーグ理事会では開幕延期の意見が多数を占めた。最終決定には至っていないが、25日オリックス戦(ヤフードーム)での開幕投手が内定していた杉内俊哉投手も調整を仕切り直すことになりそうだ。
25日開幕に向け、本来は明日17日に予定されていた西武とのオープン戦に登板するはずだったが、前日14日に中止が決定。この日、ヤフードームでの全体練習前に首脳陣と話し合いを行い、代替措置として18日のウエスタン・リーグ阪神戦(阪神鳴尾浜球場)に登板する予定となった。
杉内投手はこの日の練習後に「(開幕日程は)決められたとおりにやるだけ。ニュースを見てても胸が痛い」と覚悟も決めていた。本来ならば17日の登板で最後の実戦登板を終え、中7日で2年連続となる開幕戦のマウンドに立つはずだった。ビジターでの2軍戦にエースが登板することは極めて異例だがオープン戦中止の現実を受け入れ、最大限の準備を進めるつもりだった。
「ずっと練習だけしていればいいのかという思いもある。夢と希望を与えるのも使命。開幕に向けてプレーできるようにしていく」
この日の練習ではブルペンで投球練習を行い、実戦登板に備えた。同時に、被災者に約500万円の義援金を送る考えを示した。
「救援活動ができるわけではない。年間で500万円ぐらい個人で考えている。急いで送った方がいいのか、今は物資の方がいいのかとか難しいけど」
チームでは選手会長の川崎宗則選手が選手会としての支援の内容を球団と話し合っているところだが、いち早く個人としての支援を決意。被災者の苦難を憂慮しながら、来るべき日に備えていく。