2011/03/21 (月)

カブレラ選手、希望のアーチで勇気を送った!

6回裏1死一、二塁、カブレラ選手は左越え3点本塁打を放つ
6回裏1死一、二塁、カブレラ選手は左越え3点本塁打を放つ

本塁打を放ち両手を上げるカブレラ選手
本塁打を放ち両手を上げるカブレラ選手

試合前に募金活動を行ったカブレラ選手
試合前に募金活動を行ったカブレラ選手

希望のアーチで勇気を送った!カブレラ選手が移籍後初本塁打を放った。東日本大震災の復興支援試合となった20日ヤクルト戦(ヤフードーム)に4番指名打者で先発。被災状況に心を痛める助っ人砲は、被災地に届けとばかりに豪快な決勝3ランを放った。

少しでも被災者が笑顔を取り戻してほしい。日本を愛するカブレラ選手が、その思いをバットに乗せた。6回1死一、二塁。フルカウント。来日11年目の助っ人砲が、真ん中のチェンジアップをフルスイングする。打球は左翼席へ一直線だ。心地よくダイヤモンドを1周。移籍後初本塁打は、オープン戦とは言え、かけがえのない1発となった。

「打った瞬間、入ったと思った。ほっとしたよ。フルカウントだったから直球はないと思っていた。日本の状況はつらい。自分が本塁打を打った瞬間だけでも、東北の方が笑顔になれたらいいと思っていた」

各球団の外国人選手が続々帰国する中、カブレラ選手を始め、ホークスの外国人選手は全員、日本に残って調整を続ける。被災地から最も遠い場所に本拠地がある球団とは言え、今の日本の状況に不安を抱くのは当然だ。だが、それ以上に愛着が上回る。日本の復興に少しでも貢献したいという気持ちがある。

オープン戦期間中はあくまで調整。その考えが変わったのは、震災翌日の12日。広島との実戦形式の合同練習からだ。それまでは、みこしを担ぐような独特の打撃フォームを封印し、ミート重視でノーマルなフォームで打っていた。だが、少しでも結果を出して、東北を勇気づけたい。その日から背中を思い切り反り、バットを寝かせたまま、スイングの態勢に入る打法を解禁した。そして、ついにアーチをかけた。

「インターネットやテレビをみて、いろいろなことを考えてしまう。少しでも勇気を与えることしか自分にはできない。とにかく早く日本の皆さんが元気になってほしい」

試合前には募金活動にも参加した。笑顔を振りまき、懸命にファンに支援を訴えた。ベネズエラ出身だが、日本人気質を持つ。第2の故郷を元気にするためにも、希望のアーチをどんどん放っていく。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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