2016/08/06 (土)
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これぞ柱!和田投手12勝、監督も絶大の信頼

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【8月5日(金) ホークス3-2ファイターズ ヤフオクドーム】

<今日の熱男=和田毅投手 8回10奪三振の力投でリーグ最多12勝目>

大きな期待も、力に変えて結果を出す。これぞ千両役者だ。

和田毅投手の快投で、大事な首位攻防3連戦の第1ラウンドを勝利しました。ゲーム差は「6」。次戦も勝てば、リーグ3連覇への優勝マジック『37』が点灯します(引き分けでも『38』)。

1週間前も今カードで投げたばかり。その試合で和田投手は11勝目を挙げており、相手も目の色を変えて向かってきました。しかし、「誰よりも負けず嫌い」を自負する左腕エースの勝利への強い気持ちが敵チームを上回りました。

「前回の試合で先制点を与えてしまった。今日は絶対に先制されないと誓ってマウンドに上がったんですが…、すみません打たれちゃいました」

初回に中田選手に2ランを浴びてお立ち台では反省の弁も、その後のピッチングが素晴らしい内容でした。2回、そして終盤の7回にも3者連続三振を奪うなど計10個の奪三振を数えました。8回2失点の好結果。球数は120球に達しましたが、「9回も体力的には大丈夫でしたが、ウチには絶対的守護神のデニス(サファテ投手)がいますから」と笑って話しました。

これで3登板連続勝利。12勝はパ・リーグの単独トップです。

「夏場に調子が上がるように、年末から1月の自主トレに始まりずっと、トレーニングをしてきました。だから今状態がいいのは僕にとって不思議ではありません。現に開幕したばかりの4月や5月の頃の方が体はしんどかった。6月あたりまでは負荷の大きなトレーニングもやっていましたから。どうしても状態が落ち気味になりがちな夏場に(調子が)上向けば、チームにとっていいことだし、僕自身はそれをやらないといけない立場ですから」

シーズン前はとにかく誰よりも多く走り込み、シーズン中もウエイトトレーニングなどをきっちり行ってきました。工藤公康監督も「彼の姿勢が素晴らしい。彼に話を聞きながらでも、我々は学ばせてもらわないといけないと思うくらい」と絶賛します。

12勝もさることながら、一人で貯金を9つ作っている点も、さすがは和田投手といったところ。打撃陣では柳田悠岐選手が"2週連続"で難敵の有原投手から本塁打を放ち、これをきっかけにチームが波に乗って逆転に成功。鶴岡慎也選手の同点タイムリー、吉村裕基選手の決勝犠牲フライが生まれました。

V3ロードを大きく前進した貴重な1勝でした。

工藤監督の熱男トーク
――大事な初戦を勝利した。
「いいゲームができました。和田君は2回以降は粘り強く投げてくれた。4回に3点を取って逆転した次のイニング走者を出したが抑えた。隙を与えず、、最後の最後には力を振り絞る、気持ちのこもったピッチングをしてくれました」

――攻撃もつながった。
「ギータ君のホームランでムードが良くなったし、負けていても松田君を中心に声が出て明るい雰囲気だった。調子が上がってきた4,5番がつながり、その後ろに起用したアキラ(中村晃)君が送って、当たっている鶴岡君で同点になった。打撃コーチがいい打順を組んでくれました」

――この1勝は大きい。
「今日勝っても、また明日が大事になる。1つ勝てば優勝ではない。積み重ねていく中の1つです。足元を見て、勝ち越しを目標に、1つ1つ積み重ねていきたい。その意味でも初戦に勝ったのは大きい」

2016年8月6日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)


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