2010/08/09 (月)

ホークス、執念の継投も実らず5連敗

8回裏無死二塁、中島選手に勝ち越し適時二塁打を浴び、ファルケンボーグ投手(中央)に集まるホークスナイン
8回裏無死二塁、中島選手に勝ち越し適時二塁打を浴び、ファルケンボーグ投手(中央)に集まるホークスナイン
ホークスが窮地に陥った。西武に敗れて5連敗の首位陥落だ。ビハインドの展開で「勝利の方程式」をつぎ込む執念も実らず、西武との首位攻防3連戦で3連敗。8回にファルケンボーグ投手が自己ワーストタイの1イニング4安打3失点で今季2敗目を喫したのが、負の連鎖の象徴となった。10日からは本拠地福岡ヤフードームに戻って、仕切り直しの6連戦(オリックス、日本ハム)だ。

幾度もピンチで敵に立ちはだかってきた2メートル右腕まで崩れ落ちた。同点とした直後の8回裏。18試合連続無失点だったファルケンボーグ投手がマウンドへ。が、球場にホークスファンの悲鳴と西武ファンの歓声が入り交じる。先頭栗山選手に二塁打を許すと、3番中島選手に一塁線への決勝二塁打を献上。さらにフェルナンデス選手とブラウン選手にもタイムリーを浴び、昨年7月18日ロッテ戦での自己ワーストに並ぶ1試合4安打3失点。12日間守ってきた首位の座を、西武に奪われた瞬間だった。

ファルケンボーグ投手「単純に打たれた。この球場で手に汗をかいたが、それは言い訳にすぎない。」

執念継投も実らなかった。1点ビハインドの6回から、ベンチは「勝利の方程式」の一角、攝津正投手を投入した。打線が8回に同点に追いつき、おぼろげに見えた連敗ストップの光明は、すぐにしぼんでしまった。

ただ、ファルケンボーグ投手の乱調は、負の連鎖としか言いようがない。黒星続きとあって、今月1日のロッテ戦以来、登板間隔が空いていた。そのため、首脳陣は配慮し、この日はビハインドでも登板が決まっていたほど。4月14日オリックス戦以来の今季2敗目となったが、背番号25が1人で責を背負うものではない。

屈辱の直接対決3連敗での2位転落に、主将小久保裕紀選手は言った。「ファルキーに今まで何回救われてきたか。それより、何度同じ打者に打たれて、何度同じ投手に抑えられたか。(8回に)逆転できなかったし(5回に小椋真介投手が中島選手に打たれた)勝ち越しのタイムリーもストライクからストライクへのフォークで勝負してほしくなかった」。打線は2回に3点を先制したが、先発小椋投手が5回4失点KO。中島選手にはこの3連戦で計8安打8打点された。打線も1、2戦で苦手の涌井投手と帆足投手を打ち崩せなかった。「負けるべくして負けた。そこは反省しないと、残りの試合勝ち抜けない。誰かがやってくれるんじゃない」。悔しさを胸に刻むように主将は前だけを見続けた。

チームは西武に6勝12敗と今季のカード勝ち越しが早くも消滅。西武ドームでは2カード連続の3連戦3連敗となって6連敗。それでも、重い現実ばかりが重なった悪夢の3日間は終わりを告げた。10日からは地元福岡での6連戦と、巻き返しにはもってこいの舞台。秋山幸二監督は「(3カード連続ロードの)この10日間は長かったな。10日間で3勝5敗と思えばいい。まだ先は長い。1つのプレーで流れは変わる。上を追って行こう」。指揮官が示したように、プラス思考を忘れず、チャレンジャー精神に立ち返って、首位西武を追うだけだ。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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