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5回、右越え二塁打を放つ今宮選手 |
今宮、即戦力ドラ1撃ち!! 来季開幕1軍を目指す今宮健太選手が猛アピールに成功だ。アジア大会日本代表との練習試合が7日、秋季キャンプ地の宮崎で行われ、チーム唯一のマルチ安打をマーク。2打席目に右前へチーム初安打を放つと、3打席目には横浜ドラフト1位指名の須田幸太投手(24=JFE東日本)から右翼フェンス直撃の二塁打。8月の左手骨折以降鋭くなったという右方向への打撃を秋山幸二監督に見せつけた。
今宮選手が2年目へ向けて成長した姿を見せつけた。4回裏。先頭打者として打席に入ると、相手左腕の緩いカーブをギリギリまで引きつけて右前へはじき返した。「狙っていた。狙ってうまくとらえられた」。
アマチュアとはいえ相手は12日からのアジア大会を前に調整する日本代表。今ドラフトでプロから指名された5選手を擁す。2009年ドラフト1位として負けられない。チームは3回まで無安打に抑えられていたが、初安打でプロの先輩としての意地を見せた。
「練習でやってきたことが試合の中で出せるようになってきた」。圧巻は5回の3打席目。横浜にドラフト1位指名された須田投手から、フェンス直撃の二塁打を放った。昨夏の都市対抗で若獅子賞を受賞し、即戦力右腕とされる24歳に痛打を浴びせた。
チームにとっては今秋、初実戦。初のキャンプA組を決断した首脳陣の期待にしっかりと応えている。秋山監督とともに試合を見守った大石大二郎ヘッドコーチは「いいんじゃない。秋のキャンプでやっているものが出せている」と高評価した。
けがの功名だ。8月中旬に左手首を骨折。下半身の強化や右手1本でのティー打撃などを繰り返してきた。「フェニックス・リーグで試合復帰した時から、なぜか右方向にいい打球が飛ぶようになったんです。何でかわからないんですけど」。リハビリ中の鍛錬が右手のリストワーク強化につながったのか、右方向へ強い打球が打てるように変貌を遂げた。
4打席目にも右翼へ犠飛でこの日は3打数2安打1打点。高校通算62発を放ったが、プロで自分が求められているものを頭でも体でもわかってきた。「フェンスに当たった打球が、越えるようにするため体力をつけたい。春もA組にいたい。上(1軍)でやらないと意味がないと思ってるんで」。高卒2年目での開幕1軍に向け、充実した秋を送っている。