ウエスタン・リーグを制した福岡ソフトバンクホークス2軍は、2年連続・通算6回目のファーム日本一をかけて5日(土)、「日本プロ野球ファーム日本選手権」(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)に挑みました。対するは、42年ぶりのイースタン・リーグ優勝を果たし、日本選手権初優勝をめざす横浜DeNAベイスターズ。どちらにとっても負けられない大一番の熱戦となりました。
試合前の円陣では、みんなに「キャプテン!」と声出しを促された谷川原健太選手が「今チームがここにいるのは僕が導いたおかげです!チャンスをくれたら1発で還すんで!」と笑いを取りつつも頼もしい言葉でチームを鼓舞しました。ホークス先発投手はウエスタン・リーグで10勝をあげ最多勝利投手賞を獲得した前田純投手。「よっしゃ来た、という気持ち。やるからには1位を」と意気込んで臨んだマウンドでした。
試合は中盤まで、前田純投手が毎回走者を出しながらも粘投。先制を許したものの、5回を2失点でまとめ何とか意地を見せることができました。2番手としてマウンドに上がったのは、松山秀明2軍監督が前田純投手と並び「ウチの看板投手」と認める、ウエスタン・リーグ最優秀防御率投手賞の三浦瑞樹投手。「持っている球で、しっかり相手と勝負する」という攻めの気持ちで臨みましたが、本塁打を浴びるほか連打を許し、まさかの6安打3失点という結果に。
打線もウエスタン最多本塁打者賞&最多打点者賞のリチャード選手、同じく最多打点者賞獲得の笹川吉康選手が名を連ねましたが、DeNA庄司陽斗投手の好投を前に本来の打撃ができず沈黙。その中でも吉田賢吾選手は、中安・右安・左安と打ち分けた猛打賞で奮闘。広角に打てる長打が魅力で、今季1軍で初安打&初打点をあげた吉田選手。これからの成長にもぜひ注目して欲しい選手です。
試合結果としてはホークスは2-6で敗れ、ファーム日本一の栄冠を獲ることはできませんでした。ただ、終盤に廣瀨隆太選手が昨季までホークスに在籍していたDeNA・森唯斗投手から左本塁打を放って一矢を報い、その廣瀨選手は優秀選手賞を獲得!これからのホークスを担う今季新入団選手が賞を獲るという明るいニュースもあり、ファーム選手権を締めくくりました。
試合後に松山監督は選手たちを集め、「それぞれ自分の課題がわかった試合になったと思う。明後日(フェニックス・リーグ開幕)からまた来年に向けての勝負がスタートする。気持ちをしっかりと切り替えて、このからも日々大事に過ごしていきましょう」と選手たちに訓示しました。試合に敗れたものの、選手たちは引き締まった表情で前を向いていたのが印象的でした。
この日の夜はチーム全員が集まりバーベキューを開催!選手たちは祝杯とならずも戦いを終えた開放的な雰囲気で盛り上がり、これからの自身との戦いに向けて英気を養いました。最後の締めに吉本亮2軍打撃コーチが「今季もみんなの頑張りでウエスタン・リーグでは優勝できました。1軍でやっていくにはどうするかということを考え、また新たな目標をもって頑張っていきましょう」と挨拶しお開きとなりました。
これから10月7日(月)~28日(月)まで「第21回みやざきフェニックス・リーグ」が開催されます。ホークスにはおなじみのアイビースタジアムをはじめ、宮崎各地でNPBファーム球団やKBO韓国プロ野球、独立リーグのチームを相手に18試合が繰り広げられます。将来、同時期に開催される1軍のクライマックス・シリーズに出場することをめざす若鷹たちの鍛錬の秋にも注目してください。