2008/10/08 (水)

王監督、グラウンドに別れを告げる

試合終了後、野村監督から花束を受け取る王監督
試合終了後、野村監督から花束を受け取る王監督

 王貞治監督(68)がサヨナラでユニホームを脱いだ。9月23日に今季限りでの辞任を発表して迎えた最終戦は、延長12回に0-1で楽天にサヨナラ負け。最下位が決まった。選手として世界一の本塁打王、監督とし2度の日本一、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本を初代王者に導いたヒーローが、ついにグラウンドに別れを告げた。
 涙雨がKスタ宮城に降り続いた。楽天との最下位決定戦。王監督のラストゲームは、4時間を超える熱闘の末、延長12回サヨナラ負け。12年ぶりの最下位が決まった。午後10時7分だった。「勝負師として最後に白星で飾れなかったのは残念。最後の最後まで、野球好きな僕にふさわしい、12回もやって、そういう点では良かった」。試合後は楽天野村監督に花束を渡され、場内のファンに両手を振った。
 今後は球団のGM的立場でチームを側面から支援する。第2回WBCのアドバイザー就任も要請されている。
 最後の采配を終えた後、仙台市内の宿舎ホテル会議場に選手とコーチ、裏方らを集め、最後のミーティングを開いた。「14年間お世話になった。厳しくしたりもしたが、君たちにレベルの高い選手になってほしいから。プライドを高く持った選手を目指してほしい」と言った。試合終了から41分後の午後10時48分、ホテルの自室に戻り、独り静かにユニホームを脱いだ。

 

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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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