 | 楽天を下し、ナインを笑顔で出迎える秋山監督(撮影・栗山尚久) | ホークス救援陣による「勝利を呼ぶ方程式」が確実に機能した。その象徴が自身初となる2試合連続勝利をマークしたブライアン・ファルケンボーグ投手だ。2-2の9回に3番手で登板し、1イニングを1安打無失点で切り抜けた。「同点の試合でも、1点差、2点差の負け試合でもきっちり仕事をすれば、打線が逆転する流れができている」。仲間を信じた投球で10回表の勝ち越し劇へとつなげた。 登板前に勝利の儀式としてハンバーガーをほおばるのは有名だが、食事のお供にするのは590ミリリットルのカップに入った某コーヒー店の最大カップ。それでも制球は細かく、手元でわずかに変化するムービングボール主体にこの日2安打の宮出選手を空振り三振。小坂選手には内野安打を許したものの、二盗を田上秀則選手が刺すアシストを受け、最後は内村選手のセーフティーバントを軽やかに処理した。今季13試合に登板し、失点0を継続。投げた試合は7連勝中と、背番号25を目にするとファンの声援が高まる相乗効果もある。 前後を固めるのはもちろん攝津正投手と馬原孝浩投手だ。摂津投手は8回2死二塁で登板。草野選手にカウント0-3から外角に直球を外すサインを見間違え、カーブを投げるミス(記録は捕逸)。さらに山崎選手にも四球と満塁のピンチをつくったが「開き直りました」と後続を断ち、こちらは10戦連続無失点。「1年目なのに素晴らしい仕事をしていた」とファルケンボーグ投手の闘志の火付け役にもなった。最後の10回は守護神馬原投手が中8日のマウンドをきっちり締め、3人で無失点リレーを完成した。総力戦でつかんだ連勝だった。 |